呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

どこかで割り切らないと

 とある飲食店の話。海外進出を検討していてまあ距離も近いということでアジアから始めることを考えている。これはよくある話ですね。いろいろと調べたりためしたりしていると自分たちの提供する料理の評判も決して悪くない。ここまでくればあとは出店するための資金をどう手配するとか、誰を派遣しようかということになってくるかと思うのですが、結局のところ断念。で、その理由というのが、日本で提供しているものと同じレベルのものが提供できないからというもの。うーん。こういう理由で進出しないとなると一生進出することはないなあと思いました。ここでは進出先を中国と仮定しますと、そもそも中国と日本とでは水が違う、材料を現地調達するとなると当然材料も違ってくる、全く同じものができるはずはないと思うんですよね。もちろん、職人としてできるだけ理想的なものを提供したいという気持ちは大事だと思いますし、それを目指すべきであると思いますが、どこかで無理なものは無理と割り切らないといけないと思うんですよねえ。この話、以前とある台湾の外食系企業から聞いたことがありまして、彼らは台湾で提供するものと全く同じものを提供できるとは思ってないんですよ。水も違えば材料も違う、全く同じものを提供できるはずがないという考え方なんですよ。できるだけ近づけたいということから機械を輸入したり、原材料も輸入したりしていますが、100%全く同じは無理という考えで、そういう割り切りって大事だと思うんですよねえ。日本だと職人気質という言い方があります。これはこれで素晴らしいのですし、守っていってもらいたいと思うのですが、客観的要素により難しいとなればそのあたりは割り切らないと。日本人が海外で生活するにあたり、日本と近い生活するということはできても日本と全く同じ生活をすることができないのと同じだと思うんですよね。


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