呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

投資誘致に伴う優遇政策の見直し

 昨年地方が無断で行っている優遇政策にメスを入れる通達が発表されています。その名は、《国務院:税収等の優遇政策を整理規範することに関する通知》、《財政部:国務院の税収等の優遇政策を整理規範することに関する通知を徹底的に実現する その通達の中で、地方が勝手に行っている優遇政策のをリストアップして、3月末までに提出することが要求されて、期限が到来したのでほぼ出そろったのではないかと思います。

 

 開発区等が投資誘致にあたりさまざまん特典を企業に与えることはかつてよく見られていました。税金の減免は中央の通達の下で行われているため、さすがに直接的に税金の減免を行っているケースはあまり多くなく、これをかいくぐる形として、いったん税金を徴収してから還付するという方式がよく見られていました。非税金で言えば社会保険の優遇であったり、土地の払下げにあたって補助をしたりというのがあります。そもそも魅力がある開発区であればこんなことをする必要がなく、財力のある開発区であればこういうことができ、財力がなくとも何が何でも誘致するのだという開発区であればやはりいろんな減免策を提示して誘致していました。こんな状況を改善するために昨年通達が公布されたわけであります。

 

 よく、「中国は大きいので政策が地方にまで浸透するには時間がかかる、だからしばらく大丈夫」という言い方があり、だから「しばらく様子見」という人がいます。たしかに、中央でかっちりとした通達が出ているにもかかわらず、地方にまでそれが下りていないケースもあるでしょうが、地方レベルではどうしていいかわからないがゆえに逃げ口上であるともいえるでしょう。

 で、実際に地方が無断で行っている優遇策がどうなっていくのが気になるところであります。私のお客で諸事情のため会社の登録地移転を検討しているところがあります。移転先には財政補助政策があるのを知っていたので、移転することによってこのメリットが得られるのかと思いきや、照会したところ昨年公布された通達の影響もあり、今後財政補助を支給するのは難しいということでした。まあ、これが正しい方向ですよね。今後今までのような乱れた状況がどんどん整理されていくのでしょう。そして、純粋にその場所がどれだけ魅力があるのかが立地選択の基準となっていくでしょう。


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