呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国で5月より預金保険がスタート

 日本には預金保険機構が1971年に設立されていますが、その他の国ではアメリカが1934年、カナダが1967年、イギリスが1982年、韓国が1996年、ベトナムが1999年に設立されています。日本では当座預金や利息のつかない普通預金は「決済用預金」として全額保護され、定期預金や利息のつく普通預金などは1金融機関につき預金者1人あたり1,000万円までとその利息などが保護されます。

 中国の預金保護の状況について教えてほしいという質問をもらったのが2003年、その時は「中国の銀行はみんな国営だから国がつぶれない限り銀行はつぶれない、だから預金保護という概念なんてない」といわれたことがある。今では民間銀行も増えてきており、そうも言ってられなくなり、預金保険の必要性が近年しばしば語られるようになってきていました。そんな中でようやく《預金保険条例》なるものが公布され、今年5月1日からスタートします。

 人民現預金、外貨預金ともに保護され、最高賠償限度額は50万元です。今の中国の物価基準等からすると少なすぎる感は否めません。そして、この限度額は同一預金者の同一金融機関における限度額なので、金融j機関が破たんした場合、50万元を超える部分については生産財産の中からの分配となります。そのため完全なリスクヘッジをしようとすれば複数の金融機関に分散させる必要があります。

 今のところ中国の金融機関は金利の自由化もされておらず大丈夫そうですが、最近中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁が預金金利の上限規制について「今年なくす可能性が非常に高い」とコメントし、年内に金利自由化に踏み出す方針を明らかにしています。 中国のネガティブメントして不動産バブルで経済崩壊と言うのが良く言われます。中国の金融機関は直接的な不動産関連融資は多くないと聞いたことがありますが、シャドーバンキング部分でどれだけ不動産向けに行われているかまで含めて考えるべきでしょう。1995年に破たんした木津信用組合みたく、異常な高金利で預金集めをするような銀行が現れてきてはじめて金融機関破たんのシグナルが見えてくるのかもしれません。


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