呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国のキッチン機器市場

 中国のキッチン機器の市場規模は2005年の164億元(3200億円)から2014年には492億元(約9600億円)と大きく成長しています。しかしながら、この成長も頭打ちになってきており、2014年の成長率はわずか5.9%にとどまっています。中には2015年の成長率を8.1%で全体の市場規模は532億元(約1兆円)に達すると予想しているところもありますが、不動産の売れ行きで大きく変わる商品でしょうから、結局のところ不動産政策次第のところもあるでしょう。ちなみに2014年のキッチン機器市場の前年比成長率を品目別に見ていきますと、レンジフードが4.95%、ガスコンロが0.59%、消毒棚が▲4.84%となっております。中国国内にキッチン機器メーカーは1000社以上あるといわれており、江蘇省・浙江省VS広東省という構図となっています。今後この1000社が生き残っていくのは難しいとみられており、今後残るのは4-5社のハイエンドブランド、4-5社のミドルエンドブランド、これら合計で80-90%のシェアと見られています。また、大企業は業界平均よりも成長率が高い状況にあります。

 

 ハイエンドブランドは外資ではシーメンスがいるくらいで、その他は中国メーカーになってしまうのですが、そのうちの一社である老板電器の2014年度の売上高は35.9億元(約700億円)で前年比35.3%、純利益も5.8億元(113億円:前年比49.2%増)たたき出しています。規模的にものすごく大きいわけではないですが、利益率はかなりのものです。

 

 この業界は家電業界と比べて販促に対してかなりのお金を投入されています。2014年上半期の老板電器の広告宣伝費は1.7億元、展示ブース装飾費が1.1億元、販促活動費が1.3億元、これらを合計すると4億元を超えており、売上高のなんと25%にもなります。これだけ販促費用を使っていながら5.8億元もの利益をたたき出せるというのはかなりのものといえるでしょう。中小企業レベルだとこれだけの費用を使うことはもちろんできず、一生追いつけない感じがしますが、実のところ大手といわれる方太、老板の各々の市場シェアも10%程度しかなく、これだけみると追いつけそうな気もします。しかし、果たしてどれだけの企業がこれだけの販促費を使ってプロモーションできるのかと考えると、業界の構図が変わっていくというのはちょっと考えにくそうですね。


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