呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

ラーメンと珈琲のコラボ ~康師傅とスターバックス~

 康師傅とスターバックスが提携することを発表しました。提携内容は康師傅が中国大陸でスターバックスの飲料を生産するというものです。康師傅はインスタントラーメンのイメージが強いですが、飲料もたくさん生産・販売しています。このコラボにより、スターバックスはコーヒーという得意分野の商品開発を行い、康師傅は生産と販売を行います。中国の即席飲料と機能性飲料の市場規模は60億米ドルあり、今後3年間さらに20%成長すると予想されていますが、二社がタッグを組んでこの市場を取りにかかろうというものです。2016年には現在ある商品及び新味覚の「瓶装星冰乐」飲料(写真)を中国で生産上市することを計画しております。スターバックスはこの計画を通じて即席飲料製品をさらに多くの販売網と都市に広げていく意向です。スターバックスは自社ブランドの即席飲料の展開をずっと試していたのですが、提供する商品には限りがあったせいか、市場の反響は今一つでした。スターバックスは店舗展開は得意なのですが、チャネル展開は決して得意ではなかったことも即席飲料の展開がうまくできなかった要因の一つとして挙げられており、康師傅は逆にチャネルに強みがあることから、このコラボが実現したといえます。

 

 

 

 この写真の商品、日本でも売られてましたっけ?ストローを突き刺す形のはあったと思うのですが、どれくらい売れているのでしょうか。スターバックスのコーヒーはスターバックスの店頭でしか購入するイメージが自分の中では強いです。

 

 さて、スターバックスが他社とコラボするこのような動き、決して初めてではありません。2007年にペプシと合弁会社を設立し北米以外の市場、中でも中国を開拓しようとしていたのですが、2011年にペプシが中国内の瓶詰め工場をすべて康師傅に売却しています。今回の提携は以前のペプシのそれを踏襲するような動きともいえます。

 

 スターバックスのこの写真の商品、見たことはありますが私は買ったことはありません。繰り返しになりますが、自分の中ではなんとなくスターバックスのコーヒーはスターバックスの店舗で買って飲むものだというイメージがあり、スーパー等の店舗で購入しない人も同じような理由ではないでしょうか。今回のコラボはスターバックスが商品開発、康師傅は生産と販売で、役割は分担できています。康師傅は確かに生産もできれば販売もできる会社なのですが、商品開発はスターバックスが行いますので、果たして私が勝手に持っているスターバックスのコーヒーはスターバックスの店舗で飲むものだというイメージを払しょくできる商品開発を果たしてスターバックスができるのかという疑念があります。それができなければいくらチャネルに食い込んでいる康師傅でも難しいんじゃないかなあ。康師傅としてはちょっと頭打ちになってきているインスタントラーメンの市場をカバーするための新たな展開といえますが、うーん、どうでしょうか。スターバックスは店舗展開がすさまじすぎるためそのイメージが強すぎ、スーパーやコンビニ等の店頭で購入する品物としてどれだけ浸透できるのかという問題があるかと思います。スーパーマンを演じた俳優がそのイメージが強すぎてスーパーマン以外の仕事がほとんど入らなかったように、強すぎるイメージがその他の展開に影響してしまうのではないかという心配ですね。

 

 このコラボによる商品の販売は2016年からのスタートですが、果たして1年後どれだけ店頭に並んでいるでしょうか。最初は並ぶかもしれませんが、どれだけ受け入れられるでしょうか。


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