呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

ネット販売のためのコンビニ

 中国の小売業はネット販売に押されて実店舗販売への影響が大きいということがよく言われています。この状況を打ち破るために順豊という宅配便会社がネットコンビニ店ともいえるようなコンビニ店「嘿客」を展開し始めてます。以下に紹介しますが、個人的には結構ズンドコなビジネスモデルだと思います。

 

 まず、この店舗の中には商品の写真やQRコードだけがあり、実物がないのです。とはいうもののいちおう店員はいます。

 

 

 

 写真のように中央に端末があり、ここで欲しいものをチェックして購入し、ネット販売と同じように配送してもらうというものです。店舗まで行ってわざわざネット購入?

 

 そもそもコンビニの特徴としては、24時間営業、飲料を含む食品が販売されていること、商品が陳列されていること、があげられると思うのですが、このネットコンビニ店、この3つのどれも満たしていません。そもそもわざわざ外まで行って商品の実物を見ないでその場でネットで注文する人なんているのだろうか?実物を見ないで買うのなら自宅に引きこもって買うでしょう。ネット販売ってそもそも店舗コストを抑えたいという目的もあるかと思うのですが、ネット販売のための店舗を出すなんて。

 

 このネットコンビニ店のうたい文句としては、大量の商品を展示しており、母体である宅配会社が優れた物流網で配送し、等といってますが、好きな時に買いに行ってその場で買ってそのまま持って帰ってというのができないコンビニなんて。楽しく買い物するというほどの欲望まではコンビに対して求めていなくても、普通に買い物くらいしたいですよね。いちおう公共料金支払い、電話カードのチャージ、クリーニング、といったことまではやってくれるとのことです。まあ、商品の受け取りをここで行うこともできます(他のコンビニでも既にネットで購入した商品の受け取り場所となっているところはあります)。

 

 さすがにこのビジネスモデル、現地でも大丈夫かねという声は上がっており、これに対して企業側は「まだ始まったばかりなので、もっと商品も増えていくし、改善もしていく」などといっていますが、果たしてどうなることやら。そう遠くないうちになくなってしまいそうな気がします。店舗の大きさがどれくらいのものなのか見に行ったことがないのでわかりませんが、5月の時点ですでに500店舗以上あります。店舗数を一気に増やしたいコンビニがどこかの時点で店舗丸ごと買収してしまうのはありでしょうね。


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