呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

日本語マジック

 日本語人材と面接する際、基本的には自己紹介を日本語、それ以外を中国語で面接しています。日本語の能力は自己紹介とそれをちょっと付け加えたもので大体わかりますし、語学も大事ですが、もっと大事なのは仕事能力なので、それを把握するために自己紹介以外は応募者にとって表現しやすい中国語で面接するのです。面接のときも感じますし、それ以外の時にも感じるものに、日本語マジックというのがあります。

 

 日本語というのは非常に難しい言語のようで、外国人にとっては文法が難しいという人もいれば、同じ意味なのに表現の仕方がいくつもある、いわゆる尊敬語、丁寧語、謙譲語といった存在が非常に難しいようです。難しいために表現する時に間違えないように丁寧に話そうとするのか、外国人は皆そうなのでしょうが、中国人が日本語を話すときは非常に物腰柔らかに、そして丁寧に話すことが多いです。面接のときにも自己紹介の際には非常に丁寧に物腰柔らかに話します。ところが、言語を中国語に変更すると雰囲気がガラッと変わります。ついさっきまでかなりおっとりと話していた人が、中国語になったとたん大きな声でマシンガンのように話しだすのです。気のせいか人格も変わるように思います。しょせん日本語は外国語なので、その人の本質は中国語を話しているときに出てくるのかと思います。これは面接のときの話ですが、日常生活の中でもあるのではないかと思います。

 

 アテンド相手から日本語で行先を聞き、タクシーの運転手に中国語で行先を告げるとき、レストランで注文する料理を日本語で話して選び、実際に注文する際に中国語で注文する時、打ち合わせを日本語で行い、その業務を実際にスタートして電話で中国語で話し始めるとき、きっと調子が違うはずです。外国語というハンディがあるためか、まず間違いなく日本語で話すときはおっとりと、中国語で話すときはがらりと口調が変わっていると思います。

 

 以上のような現象を私は日本語マジックと呼んでいます。日本語だけで接する場合、中国語で話すときのその人の様子がわからないため、おっとりした人だと勘違いしてしまうことを言います。外国語というハンディ、そしてそもそも日本語自体がおっとりした言葉、この二つが日本語マジックの要素かと思います。きっと皆さんの周りにもそのような人はたくさんいるかと思いますが、感じたことはありますでしょうか?


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