呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

教育にはカネがかかる

 日本では今越境入学はどの程度行われているのでしょうか。中国でも自分の子女により良い学校に行かせたいということで家族もろともより良い学校に貸せるべく引っ越す人がいます。いわゆる良い学校が集まっているエリアにある家を「学区房」と呼びます。学区房はそうでないエリアにあるところよりも不動産価格が高くなっています。私が学生だった時代の神戸でいいますと、それぞれの学区にいわゆるトップ校があり、その次がありということなので、距離の近い遠いはありますがどこに住んでいようと学力に応じた学校に通うことはでき、わざわざ引っ越ししてまでということはなかったですねえ。というか、そもそも日本で学校のために引越するなんて一般的にはほとんどないですよね。

 ここでは北京の例を見てみましょう。

 

 2012年は学区房は非学区房より7.2%高く、2013年は12.7%も高くなっています。

 全国20余りの大中都市でみると、教育資源が優良だと言われている学区房は一般的に2割から3割ほど高く、なかには5-6割高いケースもあるようです。

 

 そもそも中国のフドウ遺産の値上がりの勢いはかなりすごいものがあるのですが、北京の海淀区にある住宅地では、2000年時点では4000元/㎡だったのが、なんと最近は10万元/㎡、なんと25倍にもなっています。供給と需要の比率が1:10というかなりのアンバランスになっています。

 

 他の都市を見てみましょう。中国の不動産価格はよく㎡当たりで表示されるのですが、上海静安区なんで72000元/㎡もします。100㎡(中国は建築面積で表示するが、日本でいうところの有効面積はこれの70-80%くらい)だと720万元、1.2億円ですよ!地方都市も安くない。

 

 下は北京の各区の不動産価格の値段です。縁の下に気になる単語「択校費」というのがあります。

 「択校費」とは、子供に国家重点学校など良い学校に進学させるために入学したい学校側に施設充実費などさまざまな名目で支払う寄付金のことを言いまして、2012年の北京の中小学校で発生した「択校費」はなんと15億元(255億円)にもなります。そういう習慣になっているからしょうがないのでしょうが、健全とはいえないわな。

 しかし教育にお金をかけるのに目をつけて教育ビジネスかと思いきや、これだと教育がらみの不動産ビジネスも全然ありということのようですね。教育には何から何まで金がかかるということですね。

 (図はいずれもsohuより)


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