呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国のコンビニは日本と比べると売り上げは全然小さい

 上海の街を歩いていると当たり前のようにコンビニを見かけます。日本でおなじみのセブンイレブン、ファミリーマート、ローソンはもちろんのこと、その他だと台湾系のC-store、地場系の快客あたりがよくみられるでしょうか。他にもブランド名が思い出せないようなのも入れると本当にたくさんあります。それくらい身近な存在になってきたと思うのですが、中国全体で見た場合、コンビニはまだまだ新しいビジネスの部類に入るようです。

 

 ローソンは2020年までに中国で1万店舗を出店すると計画していたのを2025年に後倒しにするそうです。これだけ聞くと既に中国に物凄くたくさん出店しているように思いますが、実のところ現時点においては400店弱にとどまっています。2025年まであと12年ですが、1万店舗に達するためには毎年1000店ピッチの出店が必要になります。数字を見る限りではどう見ても難しく思えますね。ちなみに地元新聞報道によりますと、2012年のローソンは上海、重慶、大連で合わせて2920万米ドルの赤字だそうです。新浪社長によると中国では半分以上は利益を上げており、5年以内には全店舗で利益計上できるようにしたいとのことです。しかし、逆に言えば半分近くは赤字だったということですね。新浪社長によると、中国は食品の安全と品質を重視するようになり、消費者と政府は徐々にローソンの衛生コントロール体系の価値を認識するようになっていくこともあり、将来的には三四線都市でも現地のパートナーと組んで出店していく意向のようです。

 

 コンビニ=多店舗展開=フランチャイズというイメージを持つ人も多いかと思いますが、中国のフランチャイズは難しいといわれます。中国でうまくやっているといわれている台湾企業でも、あえてフランチャイズ展開をしないところは少なくありません。管理しきれないというのがその理由です。目の届かないところにいるフランチャイジーは何をするかわかりません。そのため、近いところは直営、遠い場所にまで広げていく場合はフランチャイズ展開するという方法を取っているところもあります。中国ではフランチャイズのもめごとが多いので、どうしても腰が引けてしまいがちです。もめごとの多くはフランチャイジー側にあるケースが多いといわれています。フランチャイズビジネスに対する理解度という点で成熟していないのです。これが成熟してくると一気に拡大するようになると思うのですが、そういわれてからもう何年もたっています。まだまだ時間がかかりそうな感じがしますね。

 

 とかくとフランチャイズの問題のように見えますが、実のところはまだまだコンビニ文化がそれほど受け入れられていないのではないかという見方もあります。中国は日本と比べて店舗当たりの売上高がかなり小さいのです。日本のコンビニを見てみましょう。

 

 

 

 1位のセブンイレブンは70万円近く売り、少ないところでも30万円以上売っています。そして、中国の現状ですが、ファミリーマートやセブンイレブンでだいたい6000-7000元、10万円ちょっとですね。地場のコンビニなんて3000元くらい、5万円くらいですね、のところもあります。売上の割には家賃も高いですし、なかなか厳しいです。この売り上げを見るとまだまだ完全に市民権を得ているようには見えないですね。フランチャイズ文化が受け入れられてない以上にこちらの方が問題かもしれません。「中間層の拡大」と言われて久しいですが、その割にはコンビニはまだこんな調子です。もう少し時間がかかりそうですね。


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