呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

賃料高騰に対抗して自ら売り場づくり ~建材・家具業界~

 中国の売り場のコストは高い。これはちょっとでも中国小売市場を研究したことのある人であれば知っている話です。それに耐えかね自ら売り場を立ち上げようという動きが建材・家具業界で見られています。

 

 建材の売り場といえば紅星美凱龍がぱっと思い浮かぶところです。建材・家具のショッピングモールのようなもので、かなりの面積のところもあります。スーパーや家電量販店同様に、建材売り場も売り場のパワーがメーカーやディストリビューターを圧倒しています。そのためか、売り場に対して納める費用が年々高騰し、これに対抗する動きとして自ら売り場を立ち上げる動きが出てきたということです。

 

 

 

 写真は紅星美凱龍の図面ですが、実物もかなり大きいです。

 

 さて、12月3日に中陶投資発展有限公司という会社が海南省に設立されたのですが、中国建築衛生陶磁協会と国内のタイル・サニタリー流通企業の華耐家居集団が共同で発起し、その他業界関連メーカー20に出資を経て設立されたものであり、60余りのブランドがカバーされているとのことです。なんでも、建材メーカーが末端(店舗)に収めるための費用と賃料は製品価格の3分の1を占めており(売り上げの33%?こりゃ凄いわ)、今までのように建材売り場の店舗で販売するモデルだと続けていくことは難しく、自ら売り場という物件を持ってコスト負担を押さえていくことを趣旨として設立された会社ということで。

 

 常州の建材売り場のテナントが新聞記者のインタビューに答えているのですが、最初に出店した時(いつごろかは不明)の賃料は30元/㎡(明記していないのですがおそらく1日当たりかと)、当時はこの程度の家賃で売り上げもまずまずだったのが、その後売り上げはどんどん落ちてきているのに家賃だけはどんどん上がり、最も高い時はなんと160元/㎡、上海だとしても高い部類に入る家賃に挙げられてしまったそうです。5倍以上、さすがに売り上げは5倍にはならないので、あまりにも厳しすぎる条件です。

 

 さて、自ら売り場を立ち上げるという新しい動きですが、挙げられているリスクとして、

(1)  売り場物件の管理、経営に関するリスク

(2)  売り場物件の内部での仕切り(店舗の割当等)

 寄り合い所帯なので、この辺り確かに仕切りが面倒です。それと、ここに参加している企業が今後従来の建材・家具売り場との関係を完全に断ち切れるのかという問題もあるかと思います。なんだかんだいって売り場は強いですからね、中国では。


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