呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国小売業者の商品損耗率

 中国の工場で部品や製品が盗難にあう、持ち逃げされるというような話を時々聞きます。工場はある程度限定された場所なので、あまり身近に感じませんが、ここでは店舗でどれだけの商品が亡失なっているかについて紹介しましょう。

 

 ユーロモニターインターナショナルという会社が16の国に対して行った《全玉零售窃盗晴雨表》という調査によりますと、2012年から2013年にかけて、中国大陸において、外部者による窃盗、従業員による盗難、サプライヤーの詐欺及び事務ミスによりもたらされる商品の平均損耗率が1.5%、全世界ベースでは小売総額の1.4%という結果が出ています。中国はブラジルとメキシコの1.6%に次いで下から三番目になります。そしてこの1.5%という数値が直近12か月の1.11%と比べて大きく上昇しています。

 

 さて、業態別の損耗率を見てみましょう。まず、電子製品・家電小売業者の損耗率は3%、雑貨小売り業者が0.3%となっています。大型の売り場の場合管理が難しいようで、どうしても小ぶりなスーパーや雑貨屋に負けてしまうようです。ちなみに、日本の損耗率は1%程度で調査対象国中で最も小さい数値となっています。それに次のが香港、オーストラリア、ドイツと言ったところです。

 

 従業員による盗難と外部者による窃盗ですが、損耗の二大要因と言われています。中国大陸の従業員の盗難率は35%で、調査対象国中第二位、多いですねえ。よくスーパーのレジを超えたところにセンサーがあり、いちおうレジを通していない商品を持って出ようとした場合に音が鳴るものがあります。私は一度だけセンサーがなってしまった(確か武漢だったかなあ)ことがありますが、ちゃんとレシートを見せて事なきを得ました。ちゃんと買いものしてもなるということは、逆に買ってなくても出れてしまうこともあり得るのではないかと思いきや、実際に商品のリュックを背負った子供がレジを通さずに何事もなくそのまま出て行ってしまったという話(もちろん故意ではない)を聞いたことがあります。果たしてあのセンサーはどこまで有効なのだろうかというのは前々から気になっていました。しかし、従業員による盗難率が35%はちょっとひどいですねえ。小売店舗にとっては家賃が高い、人件費が高い、そして盗難率が高いというのも意外と気にしないといけない点かもしれないですね。


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