呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

上海自由貿易区が10月よりスタート

 上海自由貿易区が10月1日よりスタートします。エリアは外高橋保税区、外高橋保税物流園区、浦東空港綜合保税区、洋山保税港区に位置しており、これだけ見ると国際貿易や物流機能に特化したようなエリアに見えますが、多くの分野が開放されることになっております。最も注目されているのは金融分野で、特に3つの点が注目されており、(1)自由貿易区内で金融機関を設立することの条件が引き下げられそう、(2)自由貿易区内の一部のオフショア業務の開放、人民元貿易決済の深化及び多国籍企業の地域センター設立が開始され、徐々に人民元自由だか、クロスボーダー投資等の開放(ただし、オフショア金融業務の手低的な解放の可能性は大きくないだろうと言われている)、そして金利自由化(ただし、自供が期待する預金金利を含む金利の完全開放棚機内に実現することは期待薄)、(3)区内と国外との間の資本取引(規模的には大きく制限されるのではないかという見方)、と言ったことが言われています。

 

 以上の金融面も含めて、伝わっているのは9つの分野の開放が言われており、

 (1)  区内で金融市場金利市場化

 (2)  リスクコントロールが可能と言う前提のもとで、人民元項目自由兌換の先行試行

 (3)  外資銀行及び民間と外資合弁の中外合資銀行の設立

 (4)  有限牌照銀行の設立(主に商業銀行及び資本市場業を行い、一定額以上の預金のみ取扱い可能)

 (5)  外商投資信用調査会社

 (6)  一部の中資銀行のオフショア業務

 (7)  ファイナンスリス業務の奨励(税収サポートを与える)

 (8)  国外企業が商品先物取引に参加、ファイナンスリース会社が主営業務と関連する商業ファクタリング業務の兼営すること、国外先物取引所が商品先物の決済サービス機構を指定はまたは設立

 (9)  国外の持分投資を行うプロジェクト会社が技術先進性サービス業を参照して15%の税率で企業所得税を適用すること

 

 この他にも、中外合資、中外合作の国際船舶運輸企業の外資出資比率制限の緩和、外商独資国際船舶管理企業の設立や、イベント運営、娯楽場所、教育研修機構の業界に対して内外資の参入基準を平等なものにするというものがあります。更には医療機構、一部の付加価値で新業務、建築サービス等の方面についても外商独資を認めるあるいはマジョリティ制限の取り消し、人材仲介、経営性教育研修、芸術品オークション等の分野で中外合資または合作での展開を許可し、一部では外資マジョリティを認めるという話もあります。このあたり、港とは全然関係ありませんね。

 

 自由貿易区とはいえ場所が場所だけに貿易と港に関することだけが開放されるような印象を持つ人も多かったと思いますが、なぜか信用調査会社の設立が認められるというところがちょっとおもちゃ箱のような感じがします。三資企業(外商独資・中外合弁・中外合作)の設立も審査制から届け出制に代わるということもあり、今後は自由貿易区での企業設立も増えていくでしょう。ただし、場所が中心部より離れているので、今でもよく見られるような、登録地にはユーレイ事務所、ちゃんとした事務所は市内に構えるという現象が多く見られるようになるように思います。まあ、企業設立のお手伝いも行っている業務の一つなので、これからそういう相談が増えてくるとうれしいですね。


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