呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

赤ちゃん出産情報は手に入る

 以前ベビー関連のリサーチを行った時に知り合った中国人から教えてもらったのですが、中国のどこの病院でいつ何人の赤ちゃんが生まれるかという情報が取れるそうで、実際にそういう情報をうまく活用してビジネスを行っているということでした。こういう情報は当然病院関係者じゃないとわからないので、病院関係者から教えてもらうことになりますが、その活用方法としては、例えば生まれたばかりの赤ちゃんに飲ませるための粉ミルクをセールスするときなんかに使われます。赤ちゃんも一度覚えてしまった粉ミルクの味をスイッチするのは結構大変らしく、この段階で入り込んでいくのが結構効果的だそうです。ところが、このような病院から情報を取る行為は禁止だという明文規定があります。そもそも通達なんかが出ていなくてもやってはいけなさそうなことですが、それでもやっている人がいるというのがこの国です。

 

 2005年に当時の衛生部がメーカが病院内で母乳代用品(要するに粉ミルクですな)のプロモーション活動を禁止するという通達を公布しており、病院及びその職員もまたそういうプロモーション活動を通じて利益を得てはならない、あるいは商品を提供してはならないと定められています。もう8年前の話ですね。私がリサーチしたのは4年くらい前だと思うのですが、現場レベルではたぶんまだおこなわれているのではないかと思います。いちおう罰則としては1000元以上3万元以下の罰金とありますが、この程度の罰金だと守ろうとしない人も少なくないと思いますね。

 

 生まれてくる赤ちゃんリストですが、医師や看護師長から10-30元程度で購入することができ、そのリストに基づいてサンプルを送付したり、病院で無料で提供したりします。外資ブランドでも行っているところがあり、口コミよりも効果ありと言われているそうです。リスト購入の対価だけでなく、そのほかにもいろいろとおカネが動くようですが、この辺りや医薬品で言われているのと同じような構造でしょうか、結構なコストがかかるようです。

 

 たぶん読者はリストを入手するというところに驚いたかと思いますが、私はリスト購入等を通じてプロモーションを行うことを禁止する通達が8年も前に公布されていることに驚いたという点で、驚きのポイントが違っているのではないかと思います。良し悪しは別として、これって情報戦ですよね。以下に情報を仕入れて、その情報に基づいて計画を立てて行動を起こす、繰り返しですが、良し悪しは別として物事を進める順序としては間違っていないですよね。こういうギリギリのところでどこまでなにができるのか、中国ビジネス、いや、海外ビジネスではキモとなる要素の一つかと思います。


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