呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

スピード配達が売りのネットショップ ~ コンセプトは「セブンイレブン+BHG+マクドナルド」

 2010年6月よりスタートしたネットショップでちょっと面白いところがあります。そのサイト名は「快書包」、売りは一時間以内に配達するという点です。

 

 

 

 基本的なコンセプトは「「セブンイレブン+BHG+マクドナルド」ですが、それには次のような意味があります。

 

 セブンイレブン:セブンイレブン並みの商品カテゴリー

 BHG(華聯超市が展開している高級スーパー):BHG並みの商品選択基準

 マクドナルド:マクドナルドの配送方式

 

 同社はセブンイレブン式のコンビニをネット上で展開し、主に大都市の中心地域のオフィスエリアに配置しています。扱っている商品は書籍、雑誌、食品、飲料、日用品、花、イベントチケット等のカテゴリーです。そして、商品の選択基準は「精選」で、品数は少ないけれども選りすぐりのものをそろえており、例えば書籍で言うと500作までに制限しており、これは書籍を主に取り扱っている当当網の数百分の1、いや1000分の1くらいしかなく、要するに売れ筋だけを取り扱っているということです。将来的には増やしていくことを計画していますが、それでも1500作以内に抑えるという考えでいます。

 

 主な顧客層はオフィスワーカーの若いホワイトカラーで、25-45歳くらいまでの間です。当社の目標は当当網やアマゾンで10回買い物するうちの1回でも取り込めればいいという考えです。

 

 しかし、売りはやはりスピードで、よくピザ屋なんかでありますが、1時間以内に配送するということをコミットしています。これは他のネットショップではできていない、あるいはやっていないことですね。

 

 

 

 主なポイントに倉庫を設けており、すべて自前でやっているからできている等ことですが、第三者的には資金負担が重たいスキームに見えてしまいます。ユーザーにとってはありがたい話ですが。1時間以内に配送するといううたい文句ですが、今のところ配送の平均時間は30分で、1時間あれば2件配達できるペースでオペレーションされています。

 

 

 

 この図は標準的な配達時間を表しており、快書包だと午後3時に注文すれば40分後には配達できるというのに対し、京東商城や当当網だと同じ午後3時に注文しても早くてもどうしても翌日の配達になってしまうということを比較したものです。

 

 現在の毎日の配達数は約500件、420件の配達で配送コストがまかなえ、1000件に配達で利益が出るという構造になっており、今のところはまだ赤字経営の状態とのことです。仮に平均単価100元として、それが毎日500件とすると単純計算だと年商約1800万元(約2.9億円)で、まだまだこれからの規模と言えるかと思いますが、なにぶん当社もまだスタートして2年程度で、最初から利益を計上できるとは考えていおらず、今後の目標は3年間で書籍のネット販売の1%のシェア、40-50都市への展開(現在は北京、上海、杭州、深圳、成都、西安、長沙の7都市)、そして2014年から利益を計上するという計画となっています。

 

 中国のネットショップは商品のカテゴリーを限定したものもありますが、メガレベルになると何でもかんでも取り扱うスタイルが多くなっています。そんな中で、商品を厳選というのはちょっと勇気のある選択かと思いますし、また配達時間を1時間以内に制限するというのもこれまたなかなか勇気のある決定だと思います。特に配送時間については取扱高が増えてきた場合本当に持続することができるのかという問題もあるかと思います。ユーザーとしてはありがたいサービスなので継続してほしいとは思います。

 

 これを書きながらインスタントコーヒーを注文したのですが、配送費いらないんですね。明日到着するのが楽しみです!

 

 (追記)

 先ほど会議終了、現地時間10時50分、注文した品はまだ到着しておらず。会議中に電話してきて(弊社の社員が受電)、そのときに渡した出ることができなかったのですが、どうも品切れということを伝えたかったようで、別の倉庫から送るので遅くなりますということでした。1時間以内に配達が売りと言うにしてはちょっとがっかりでした。


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