呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

商業不動産の動きが気になりますね

 最近中国で住宅購入に対する締め付けが厳しくなってきていることや、人々の消費を増やす方向に持っていこうとしていることもあり、ディベロッパーの商業不動産に対する関心が大きくなってきています。しかし、もっと大きな理由としては一攫千金が狙えるというとこにあるのかもしれません。広州の例を取り上げてみましょう。広州天河購物中心というショッピングモールがありますが、2012年の賃料収入が7.88億HKドル、そしてこれは2006年の時は2億HKドルちょっとだったので、4倍近くにまでなっています。確かにこれだけを見ると魅力はありますが、大局的にみると結構難しい分野のようです。

 

 中国には現在3100のショッピングモールがあると言われており、今年更に400増えると言われています。ショッピングモールに関しては1/2現象という言い方があるそうです。これの意味ですが、大型ショッピングモールの1/2が着工することができず、着工したうちの1/2は開業することができず、開業した1/2も利益計上は難しいという意味です。ということは、ショッピングモールの成功率はたったの1/8ということになります。これが正しければまだマカオでブラックジャックをしている方がいい確立と言えます。実際に知名度のあるところでも結構厳しいところがあるようで、例えばSOHO中国の2012年の投資物件は383億元に達しており、しかし賃料収入はわずか1.48億元しかなく、利回りはたったの0.39%にしかなりません。383億元ともなるとかなりの部分を有利子で調達していることになると思うのですが、普通預金利率が0.35%、貸出の1年もの基準利率が6%、つまり借入を賄えるだけの収益を上げておらず、また利回りも普通預金とどっこいそっこいにしかなっていないということです。よほど資金が潤沢にないとやっていけないはずです。非常に不思議な現象ですが、商業不動産に対する注目度は上がっており、従来住宅オンリーだったところも商業不動産に手を出し始めた(政策影響のため出さざるを得なくなった)こともあり、客観的にはちょっと大丈夫かなあと思いつつも、しばらくはこういう動きが続きそうに思います。SOHO中国はだめかもしれませんが、人気のあるモールは本当に埋まっていますからねえ。


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