呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

売掛回収の期間が悪化傾向に

 民間取引信用会社Cafaceの調査によりますと、最近中国企業と香港企業で売掛回収の状況が悪化しているそうです。下の表をご覧ください。

 

売掛遅延比率

2011年

2012年

6か月以上遅延

香港企業

20%

42%

年商の2%

中国企業

42%

56%

年商の36%

 

 2011年から2012年にかけて売掛回収が期限より遅延している比率が香港企業で22ポイント、中国企業で14ポイントも増加しています。そもそも中国企業の場合2011年の時点で42%も回収遅れの状況にあり、それが2012年には半分以上の56%、遅れない企業の方が少ないという現実に唖然とします。そして6か月以上回収が遅れているのが中国企業の場合36%とこれまた尋常でない数値。中国ビジネスでよく売掛回収が難しいと言いますが、この数値を見る限りたしかのその通りと言えます。

 

 さて、この原因について調査対象の中国・香港企業に尋ねたところ、65%が競争激化による利益の低下を要因として挙げています。そして、30%超の香港企業が原材料価格の上昇をもう一つの要因として挙げています。この辺りは容易に想像のつくところかと思います。

 

 この他、資金調達チャネルが乏しいことも要因として挙げられています。中国の銀行は大型企業や国有企業には貸し出しを行いますが、中小企業はそれが難しく、非正規なルートでの調達となってしまい、自ずと高金利での調達となってしまっているという現実があります。

2012年の中国経済はGDP成長率が7.7%でしたが、82%もの中国企業が今年の景気が良くなると思っていないようです。こういうのは気分的なものも大事なので、こういうマインドの企業が多いのはちょっと気になります。

 

 この調査で売掛回収の遅れが目立っている相手企業の業種として挙げられているのが4つあります。順番にあげますと、建築、鉄鋼・金属材料、繊維・アパレル、家電・電子設備の4つです。これらの業種とお付き合いしているところは今まで以上に注意した方がよさそうですね。


メルマガで最新情報をお届けします
「呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記」の新着記事をメールにてお届けします。今の中国ビジネスの実態をお伝えしております。
メールアドレス *
* 必須項目