呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

上海光一百貨店がわずか半年でクローズ

 約半年ほど前に中山公園エリアにオープンした光一百貨が地下一階の飲食街を除き、1~4階までがすべて閉店してしまいました。この建物のオーナーは多媒体産業園発展有限公司というところで、ここが光一百貨に賃貸し、それをマグネット社という会社が更に借り受けるという形態、お金の流れとしてはこのマグネット社がテナントから回収した賃料で光一百貨に賃料を支払い、それをもとに光一百貨がオーナーの多媒体産業園発展有限公司に賃料を支払うという形態です。この形態自体は地下一階に出店している知人からも聞いたことがあります。マグネット社があまりにもテナントを呼び込むことができず、しかしながら自分たちも賃借しているので賃料を払い続けなければならないというのが非常に資金的にしんどかったので、クローズすることになるかもしれないとは聞いていましたが、それが現実になったわけです。ちなみにその人自身が出店している地下一階の飲食街もそれほどにぎわっているわけではありません。私はこの近くで毎週キックボクシングの練習をしており、練習後はいつもここで昼食をとっているのですが、飲食街の店舗もどんどん減っていってます。西側の入り口付近にはパン屋とミスタードーナツが並んで入ってますが、もうちょっと中に入っていくとこんな感じです。

 

 

 

 この寒いエリアを通り過ぎるとシュークリーム屋があったりスーパーや飲食店が並んでいたりします。ただ、人の流れはそれほど多くないですね。練習後のひと時をいつもここで過ごしていますが、果たしていつまでそれができるのだろうかと心配しています。実際に飲食店舗の客入りも決して良いとは言えません。

 

 さて、飲食スペースの話はこれくらいにして、クローズする1~4階の話に戻りましょう。1階にはjyujyumallという名前で店舗が集まっており、2~3階は誰も入居しておらず、4回の飲食エリアも内装中という状況です。ここは昨年9月にオープンしたばかり、昨年9月と言えば反日ムードのピーク、確かにこの要因はあったのかもしれません。マグネット社によると、光一百貨は昨年8月に工事を完了させることを約束していたにもかかわらず、ショッピングエリア外の広場、中庭あたりの改造は12月末にようやく完成し、ショッピングエリア内のエレベーター(ひょっとするとエスカレーターかもしれない。中国語ではどちらも「電梯」)は今もなお完成していないというありさまだそうです。マグネット社からすると、こんな状況がそもそもが違約であり、さらには人の流れに影響するということで、マグネット社としては賃料を払わないということで違約金と相殺するという手段を取ったところ、3月下旬に光一百貨側から張り紙されてしまったとのこと。これに対して、光一百貨はマグネットの経営状況がよくないから賃料が払えないのは明らかで、だから水・電気を止めたり張り紙したのだという言い分。ただし、光一百貨も時期的には反日ムードのピーク時点だったので、プロモーションが難しかったというのは認めています。なお、このもめごとは現在仲裁にかけられており、今月中ごろには結果が出る模様です。

 

 さて、光一百貨の今後ですが多媒体産業園発展有限公司によりますと、光一百貨とマグネット社との間の紛争については「コメントを差し控えるが、光一百貨自体も昨年11月より多媒体産業園発展有限公司に対して賃料を支払っておらず、昨年末には契約解除の申し出まで受けており、おそらく地下一階だけを継続することになるだろう」とのことです。こんな状況なので光一百貨という名称はなくなってしまう可能性は大きいのですが、ポジショニングとしては当初のコンセプト通り「時尚百貨」(ファッショナブルな百貨=要するにしゃれたテナントビルですね)の路線で進めていきたいそうです。

 

 さて、このエリアどうしてこんなになってしまったのでしょう。中山公園という商圏としては決して悪くないエリア、地下鉄駅と一応は直結しています。「一応は」というのは別のショッピングモールとは本当に直結しているのに対して、ここは少し距離があるという点です。実際歩いてみるとたいしたことはないのですが、ちょっとうっとうしいと言えばうっとうしいです。しかし、ここまで人の流れに影響するとはと言っている自分自身があまり立ち寄らなかったエリアではあります。実際に自分も地下1階の飲食街以外、jyujyumallには1度しか行ったことがありません。それもどんなところなのか見ていこうというのが目的で行っただけです。エレベーターができていないのは知りませんでしたが、それでもそれ以上見ようという気にならなかったのも事実です。ひょっとするとここは何をやってもダメな場所なのでしょうか。上海人であればだれでも知っていると聞かされた(大げさかと思いますが)上海で有名な何をやってもダメな場所というのがあります。実際にその場所は本当にパッとしないのですが、ここもそのうちの一つなのかもしれないですね。


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