呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

順番が逆ですよ~

 さっきとある銀行と話してきたのですが、日本商品はやはりクオリティが高いこともあり富裕層向けのものが多いので、それを狙って進出してきているのですが、進出したはいいものの、ターゲットにどうやってリーチしていいかで悩んでいるところが多いという話でした。聞いていてふーんと感じるだけの人もいるかと思いますが、これよーく考えると、富裕層にリーチしたいのであればどうやったらリーチできる、あるいはできそうか(そもそも富裕層という単語だけが独り歩きしていて、1億元以上の資産を持っているのを富裕層というのか、年収25万元程度でも富裕層というのかが明確になっておらず、そのあたりの細分化も必要かと思います)というのをある程度把握してから進出すべきところを、そのフローをすっ飛ばして進出して、結局事前に把握しておくべきだったことを今から調べようとしているということですよね。要するに順番が反対なのです。この話を私が社内ですると、日本人って物事を進めるときにものすごく詰めて詰めて詰めて考えて進めていくと思っていたので、そういう話って意外ですね、と言われちゃいました。

 

 以前のような日本輸出向け商品を生産するための工場設立ということであれば、日本本支社の指示に従って生産すればよく、販売に関してはそれほど心配する必要がないわけですが、中国国内向けに販売するとなるとそういうわけにはいきません。並べ挙げるときりがないですが、例えばどこにターゲットがいるのか、どこをターゲットと想定しているのか、そのターゲットにはどうリーチするのか、そのためにはどういう体制にすべきか等は事前に把握しておくべきものです。それによってリスクを軽減できる(かといって0にはできませんが)ものではないでしょうか。なんとなく日本企業の場合、現地法人を設立することにアップアップで、会社設立できたらやれやれひと段落、というところも多いように思います。ひどいところになると現地に拠点さえあればあとはどうでもいい(弊社は中国にも拠点があるのですよというのをウリにするのが目的)と考えているような会社もあり、そういう会社だと派遣されてくる人もそれなりの人になってしまってます。会社を設立するのはあくまで手段にすぎず、それをどう活用してビジネスにつなげていくのかが最も大事なはずです。要するに順番が逆なんですよね。もちろんちゃんとやっている会社もたくさんありますが。

 

 順番が逆になってしまった企業ってどんなところからアドバイスしてもらっているのでしょうか。ひょっとするとアドバイス自体を求めていなかったかもしれません。この手の話は現地で話しても手遅れなので、日本で話す方がよりそぐわしい内容かと思ってます。私も中国ビジネスコンサル業界で生きている一人として、こういう話をもっと啓蒙していかなければならないなあとあらためて思いました。


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