呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の自動車アフターサービス市場を狙う台湾企業

 過去にハネウェルやJiffy Lubeといった外資のアフターサービス会社が中国で事業展開したものの、いずれもうまくいかず撤退しています。しかしながら、マーケット自体はあることから、新たなプレーヤーがやってきています。

 

 台湾新焦点汽車技術控股有限公司と嘉実多が戦略提携協議を締結し、今後2年以内に2億元以上を投資して、中国の自動車メンテナンスチェーン店を300店舗にまで拡張する計画で、現在のところ約100店舗あり、すでに中国最大の自動車メンテナンスチェーンのブランドとなっています。

 

   

 

 関連データによりますと、中国のアフターサービス市場は現在すでに4600億元の規模に達しており、2006年から2011年までの複合成長率は28%に達しています。2009年と2010年に自動車がかなり売れたこともあり、今後3年間は1000億元規模で市場が増加しることが予想されており、2015年には7660億元に達することが見込まれています。

 

 これだけ魅力的な市場なので、いままでにも外資がいくつかやってきたのですが、本国で行っていたモデルをそのまま持ち込んだところどうもうまくいかなかったようです。2008年にハネウェルが中国で4店舗の直営店を出店し、洗車、用品販売、メンテナンス、といったフルパッケージのサービスを特色としていましたが、2009年には全店舗を閉鎖しています。シェルと上海汽車販売会社が共同で2300万米ドル出資した安吉-捷飛絡公司は、当初数百店舗規模のメンテナンスチェーンを構築しようとしたのですが、結局経営状況はよくないままに、出店した9店舗を閉鎖、そして清算するという憂き目にあっています。イエローハット、ハンコックタイヤの外資側投資者も相次いて撤収しています。

 

 日系とアメリカ系の失敗の要因は文化に違いにあり、中国の消費者に対する理解が不足し、直接本国のモデルをそのまま持ってきたことにあるといわれています。まあこれはこの業界に限った話ではなく、失敗事例としてよく言われる部分ですね。もちろん本国のものをそのまま持ってきてもそれがうまくいけば別にかまわないわけです。世界的に有名なブランドであればそれができるでしょう。例えばイベントで言えば本国で行われているそのままの雰囲気を楽しみたいという人たちがターゲットだとそのまま持ってくればいいでしょう。ただし、それがうまくいかないようであればやはりアジャストする必要があるはずです。それができないと結局外資だけれどもよく知らない、よく知らないけど価格が高い、ということだけが印象付けられてしまい、自動車メンテナンスでいえば結局価格面で圧倒的に安いその辺の適当な修理屋とバッティングしてしまうということになってしまったのでしょう。

 

 実際私もバイクを運転していて、それはもう何度も何度も修理に出していますが、他に選択肢(名の通った修理屋)もないこともあり、しょうがなくその辺で修理していますが、そりゃあ何度も何度も修理したくないです。面倒ですしお金もかかりますし。でもまだまだ中国人消費者の中では一回当たりの修理費が安く上がりその辺の修理屋に対するニーズは強いのかもしれません。そう考えるとまずは法人契約からスタートするのもありでしょう。実際それをビジネスとして考えている人もいます。本国の美人すモデル云々の問題もあるのでしょうが、つまるところは今後消費者のメンテナンスに対する理解がどこまで上がっていくかでしょう。


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