呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

役人による不動産物件の売り急ぎ

 広東省や江蘇省で役人が不動産物件を売り急ごうとする動きがあります。一部地域で役人の保有資産の開示を行う制度が始まったのですが、その拡大を恐れ、早期に処分して隠蔽を計ろうとすることが目的だといわれています。

 

 新聞報道によると地域としては江蘇省蘇州市、広東省広州市、中山市、仏山市等が挙げられています。おそらくほかの地域でも同じようが減少が見られ始めているのではないかと思います。売り物件も複数の処分を依頼しているケースが多いようで、結構いい物件が多いようです。売り急いでいるのであれば価格交渉によってはいい値段で購入することができるかもしれません。

 

 こういう後ろめたい収入(灰色収入)で購入した不動産を灰色不動産ともいうようですが、役人の資産開示が進むことにより不動産物件市場がかなり盛り上がるのではないかという予想があります。また、これによって不動産が正常な市場に回復するのではという見方があります。まあ不動産が高騰したのはこれだけが原因ではないでしょうが、灰色収入の多くが灰色不動産に直結しているというのも原因の一部という見方もありますので。ただし、灰色不動産がどれだけあるのかという統計があるわけでもなく、そのあたりは把握しづらいところです。そもそも本人名義ではなく親族名義にしている物件も多いでしょうから。

 

 王小魯という学者がかつて発表した《灰色収入と国民収入の分配》という調査報告によりますと、20008年の全国居住者可処分所得23.2兆元は、国家統計局が発表したデータより5.4兆元大きくなっています。そして、このうちの3分の2が灰色収入で、10%の土地最富裕家庭に集中しているという見方をしています。そりゃあジニ係数も上がりますね。

 

 しかしこんなんが理由で不動産価格が大きく動けば笑ってしまいますね。


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