呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国を撤退する企業は増えるのか

 日中間で政治的な問題でギクシャクしています。チャイナリスクという言葉もしばしば聞かれるようになりました。こんなリスクの高いところに進出するなんてという記事もよく見かけるようになりました。これから進出するところはしばらく様子を見てから決めればいいと思いますし、なかなかこの雰囲気の中で進出という前向きな気持ちにもなれないでしょうから、当面の間は進出するかどうかを見極めるための時間を与えられたと考えればいいのではないかと思います。じっくり考えて進出すると決めてもいいですし、中国ではなく東南アジアに進出するというのでもいいですし、どこにもいかず日本国内だけで頑張ると判断してもいいですし、とにかく今まで中国を選択肢として考慮していた企業によってはじっくりと考えることのできる時間ができたと前向きに考えることができると思います。

 

 一方で、既に進出しているところも撤退せよという記事も見かけます。まあ非常に単純でわかりやすいですし、ケースによっては撤退しても全然かまわないと思います。中国から撤退するのは面倒だというのはよく聞く話です。単純に事務的にかなり面倒で、1年くらいかかっても全然おかしくありませんし、場合によってはもっとかかるケースもあります。まして合弁会社だったりすると相手との調整もあるのでさらに時間がかかるでしょう。とはいうものの、撤退するには非常にいい時期なのではないかと思います。撤退にもいろんなパターンがあるかと思うのですが、経営状況がよくなくて、今のまま続けていてもしょうがないから撤退する、これが普通のパターンかと思います。しかしながら、中には「撤退すると印象が悪い」、「撤退すると当初設立を決めた人の立場がなくなる」などという理由で、本来撤退すべきながらずるずると来ている企業もあるかと思います。こういった企業にとっては今回の一連の騒動は撤退の絶好の機会ですよね。なぜならば、自らの不徳のいたすところで撤退するのではなく、中国ビジネスを続ける客観情勢にないから撤退するという言い訳がたつからです。本当に撤退すべき企業は最近の騒動があろうがなかろうが撤退するでしょうが、このような理由で撤退するところも出てくるので、やっぱり撤退は増えるのではないかと思います。でもまあ、本当は客観的に考えて撤退すべきかどうかを決めるべきで、ちょっと変な表現になりますが、「撤退に乗り遅れた」ところの撤退は増えてくるように思います。


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