呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

代理購入の危機

 中国で「代購」という言葉があり、これは代理購入の略語です。代理購入というのは要するに自分で買いたいものを他の人に頼んで勝って来てもらうことを言い、例えば「今度日本に行くのなら週刊プロレスを買ってきて」と頼まれて購入してくるのも代理購入の一種と言えます。これは単なる個人レベルの話ですが、大量となるとそうもいかないようです。なんとこれで捕まってしまった人がいるのです。元客室乗務員(要するにスチュワーデス)の李容疑者が、代理購入を目的として免税店で大量の化粧品を購入して未申告で中国に持ち込んだのですが、それにより回避した輸入税がなんと113万元のも上ります。これが裁判になり出された判決がなんと懲役11年です。

 

 2010年の代理購入市場の取引規模は120億元で、2011年にはこれが265億元と煤いいようになり、2012年には480億元に達すると予測されています。代理購入の優位点は輸入税を回避することにより仕入原価を押させることができること、またそもそも代理購入される商品は希少性が高いものが多く、その分付加価値がつくことからいい値段をつけることができることにあります。代理購入を行っているところは大きく二つあり、個人レベルで仕入れているケース、これはたいていタイパオの店舗にぶら下がっているケースが多いです。もう一つがダリ購入自体をビジネスにしている企業です。例えば亦得網のような代理購入を専門に行う企業が該当します。

 

 

 

 しかし、この事件を受けて代理購入業務からの撤退を検討する企業が出ています。組織的に行っているのが密輸とみなされたらかなわんということでしょう。これが続くとおそらく代理購入を行う業者自体が減少し、単価も上昇することになると思います。そうなると代理購入の魅力がなくなるのでやっぱり価格を低くする(今まで手同じレベル)、これで徐々にバランスを取っていくようになるのではないでしょうか。個人的には使わないサービスなのでどうでもいいのですが。


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