呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の水市場

 今日は中国の水市場について紹介したいと思います。水と言ってもミネラルウォーター、天然水、アルカリイオン水等々、いろいろとありますね。中国では水道水を直接飲むことができないので、一般的に家庭では飲料水をボトルで買うことになります。ちなみにオフィスでも大茶用にボトルを購入していますが一本19リットルのものです。

 日本でもペットボトル水にたくさんの種類があるように中国にもたくさんあります。身近なものでいうと娃哈哈、農夫山泉、エビアン(中国では結構いい値段します、確か200円くらいだったと思います)なんかがあったりします。そして高級水マーケットは毎年80%のスピードで伸びており、これは包装水市場の生産量の増加率25%をはるかに上回っています。そして、今後どんどん高級化が進んでいくのではないかという予測があります。いくつかのポイントで現状について見ていきましょう。

 

1.製品

  《中国居民日常飲水指南》というものによりますと、中国の飲用水の種類は4つに分かれており、高海抜の雪山のミネラルウォーター、天然ミネラルウォーター、河川湖水、水道水に分かれており、高海抜の雪山のミネラルウォーターは等級の最も高い水となっています。また、業界の中でもから氷河水、天然ミネラルウォーター、ミネラル質水、純浄水に分かれています。これらから高地の氷河水もっともよい水ということがわかります。このような水は崑崙山、5100、格莱由紀、天格尔、珠峰冰川といったブランドがあり、一般大衆的な娃哈哈、農夫山泉とは違うセグメントのものと言えます。

 

2.今までの流れ

 5年ほど前は中国国内の高級水市場はそれほど大きいものではなく、中国では高級な部類に入るエビアンも外国人やお金持ちという限定された人たちが対象で、中国の高級ミネラルウォーターも販売量はもっと少なかったです。ところが、その後5100というブランドが鉄道部の大量の注文を受けて一気に伸び、しかしなぜかその注文が取り消されてから売り上げは大幅にダウン。その一方で、崑崙山というブランドは大量の広告とテニスプレーヤー李娜を起用して大幅に知名度を上げました。

 

3.チャネル

 以上がざっくりとした概要です、販売チャネルについて見ていきましょう。

 崑崙山の定価は5元で、これはミドルハイレベルに位置します。どのような人がターゲットになるのかについて生活スタイル等を研究し、販売チャネルのうち20%を加多宝集団(王老吉という飲み物で有名)の大衆的なチャネルを、80%を自らが開発した高級チャネルを通じて販売するようにしました。高級チャネルというのは高級住宅付近の売り場や、ガソリンスタンドや、高速道路のサービスエリアや、映画館や、観光地といったところでの販売を指し、全国で100以上の都市で販売することができています。

 格莱雪集団の天格尔天山雪融水もまたミドルハイレベルの商品で、販売チャネルとしては同一グループ内の商品で会員制を設けているのがあるのですが、それとは一線を画し、ガソリンスタンド、スーパーと鉄道チャネルを通じて販売しています。現在のところ江蘇・浙江・上海一体の中石化、中石油のガソリンスタンドはほぼカバーし、北京エリアでもある程度カバーしているとのことであり、着々と全国へ広げようとしています。ガソリンスタンドで買う人はケースで買う人が多いそうです。鉄道の場合は入札を経てということになるのですが、まずは上海と北京発の高速鉄道と動車での販売権をゲットしてます。ただし、スーパーについてはまだ入り切れていないようでして、確かにスーパーで販売すると広告価値は高く、知名度向上につながることもあり、まだまだブランド育成期ではありますが食い込んでいこうとしています。他のブランドも同様にはスーパーのチャネルに入り込む、あるいはもっと入り込むことに力を入れています。

 崑崙山と格莱雪集団は実力のあるディーラーを探し、そのディーラーの販売網を活用して販売して行こうという方法を取っています。ディーラーが多くの商品を取り扱っているため、今のところ販売量に制限があり、そのためまだもうけが出るほどではないようですが、マーケットを育成するという割り切りの中で進めているようです。

 

4.会員制

 格莱雪氷川水はハイエンドのポジショニングで、300ccで15元もします。高いですね!これだけの価格なので今のところターゲットとなっているのはやはりお金持ちになります。そして、会員制をとることによってサービスレベルを上げるという手法をとっています。高級品のような価格帯が高すぎる水は普通に店舗で販売するというのは難しいようで、会員制で販売するスタイルの方が多いようです。そして口コミで広がっているのが今のところは堅実のようです。

 

 

 高級品を取り揃えているスーパーなんかに行きますと、それはそれは多くの種類の水が売っていますが、今現在だけを考えるとそれほど儲かっていなさそうですね。ギフト商品として扱ってみてはどうかというコメントを見かけましたが、一本たかだか10元程度のペットボトル水があったとして、それを1ダース12本として100元以上になります。まあ、いちおうの格好がつく贈り物にはなりますね。あとは健康に対するアピールですかね。おいしいだけでなく健康にいいという要素が加わると、引きが強くなるんじゃないでしょうかね。


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