呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

ANGRY BIRDSというキャラクター

 ANGRY BIRDSというキャラクターをご存知でしょうか。フィンランドのRovio Mobile(現Rovio Entertainment)がiPhone向けに開発したモバイルゲームです。2009年12月にApp Storeで販売されてから、1200万ダウンロードを記録するなど、世界中で大ヒットしています。

 

  

 

 このキャラクターのショップが上海でオープンしました。海外で初めての専門店です。オープンしたばかりのショップの客入りはさっぱりのようです。その要因は想像がつくかと思いますが、価格設定が高すぎることと、コピー品がたくさん出回っており、それが正規品の販売に影響していることにあります。手の平大の人形が100元ちょっと、キャラクターをプリントした半袖Tシャツが200元を超えています。キャラクター入りで200元だとざっと2500円なので、日本の感覚的にはまあそんなところかといったところですが、まだ認知度が高くない段階での価格としては消費者が受ける感覚としては「高い」ということになるようです。さらに付け加えますと、このキャラクターの場合はモバイルゲームの人気がいつまで続くのかというリスクがあります。店舗側は強気で今後もどんどん出店、広告も大量に投入するとしています。実際に、北京大悦城や上海来福士での出店が予定されており、今後2-3年で600店舗近くを出店すると鼻息が荒いです。出店検討場所ですが、上海で見ますと徐家匯、陸家嘴、五角場、淮海路といった一級どころの商圏ばかりで、かなりアグレッシブな展開をしようとしていますが、業界内では厳しい見方があります。

 

 Rovio側の考えとしてはコピー品購入者をゆくゆくは正規品購入者に転換させること、続いて周辺商品を開発し(ゆくゆくはテーマパークまで)、テンセントや百度等の企業と提携していることをイメージしているようです。しかしながら、アパレル品やおもちゃや出版物でキャラクターが無断で使われていたり、テーマパークでもキャラクターを無断で使われていたりしています。コピーに関しては「中国で受け入れられている証明」と前向きにとらえていますが、やはり正規品への影響は免れてないようです。

 

 こうしたキャラクター商売はよくディズニーと比較されますが、ディズニーの場合の場合は映画・テレビ、書籍、音楽を通じてコンテンツを絶えず打ち出し、新鮮感を保ち続けることができるようにしていますが、ANGRY BIRDSの場合はまだまだディズニーと比べるとそこまで行きません。

 

 中国人消費者を我慢強く研究すること、中国の国情に合う製品を打ち出すこと、この二つが成功にたどり着くために必要という見方がありますが、そのためには時間も相応に必要でしょうし、投入する資金も必要意なってきます。やはり体力が必要なのですが、果たしてその体力がどこまで持つだろうかというのが周囲の見方です。バービー人形はそれができず撤退してしまいましたが、ANGRY BIRDSは果たしてそれができるでしょうか。日本アニメのキャラクターとも違ういかにも欧米風のキャラクターですが、日本でも中国でも欧米風のキャラクターでヒットしたのはディズニーとスーパーマンとスパイダーマンくらいでしょうか。キャラクターグッズだとこれらの中でもうまく行ったのはディズニーくらいでしょう。見ものですね。


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