呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

広州で医療保険負担額の大幅アップの可能性

 7月23日に東京で開催した医療ビジネスに関するセミナーでこういう質問が出ました。

 

 質問:「医療保険で賄える金額を大きくするということであれば、財源的にしんどくなってくるはずだが、その場合どうなるのか」

 

 これに対して私は、

 回答「そうなると毎月の医療保険の引き落とし金額が引き上げられるということが考えられます」と回答しました。

 

 すると7月24日の記事で、「広州居住者の医療保険が支払いに不足、個人の納付が50%~100%アップ」という見出しの記事を見つけました。言った翌日にいきなりそのまんまの記事を見つけてしまいこんな偶然もあるんだなあともいました。さて、記事の内容を見ていきましょう。

 

 中国全体で見た場合、医療保険引き落としで集まる資金と支払う金額とで比べた場合、集まる資金の方が多く、収支はプラスとなっています。ところが広州では医療保険資金の不足が2億元に達しており、引き落とし金額を50%-108%引き上げることを計画しているとのことです。広州市人社局が発表したばかりの《広州市土地居住者基本医療保険関連規定の調整に関する通知(意見募集稿)》の中でそれが謳われています。

 

 なぜ不足しているのかを見てみますと、広州市で保険に参加している人は258万人で、そのうち小中学生及び児童が98万人、大中専学生が88万人、非従業居住者が50万人、老人が22万人となっています。しかしながら、実際の保険料を納付しているのはたったの138万人にしか過ぎません。2011年の居住者医療保険参加者の一人当たり年間平均費用は486元、これに対して一人あたりの納付額が343元しかなっていません。広州では普段保険に入らず、病気になった時だけ保険に入る人というのが少なくないようです。

 

 医療保険で集まってくる資金というのは都市に依っても構造が異なっており、広州と比べると上海では個人の負担額が小さい一方で政府補助部分は多くなっています。この辺りは年によって状況が異なるのであり得る話かと思います。

 


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