呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

PARKNSHOPが上海店舗をクローズ

 香港に駐在したことのある人なら百佳超市(parknshop)で買い物したことがあるでしょう。このスーパーは上海にもありまして、具体的には上海梅龍鎮伊勢丹の地下なのですが、今月中旬に閉店することになりました。表向きは賃借期限到来に伴うとのことですが、結局のところなかなかパッとしなかったことによるものだと言われています。

 百佳超市は香港ハチソンポワグループのワトソンズの傘下にあたるのですが、香港と大陸で約300店舗(うち香港250店舗、大陸50店舗)あり、超市(スーパー)、TASTE、都会店、国際店等の9つのブランドを持っています。ピカピカな背景を持つこのスーパーは1994年に上海に進出しましたが、2000年には上海にあった14店舗を譲渡し、上海梅龍鎮伊勢丹の地下の1店舗だけとなりました。2006年にもう1店舗開設したのですが、ここもわずか2年で閉店してしまってます。

 上海伊勢丹地下の店舗

 

 昨年初頭に今度は上海古北にTASTEというブランド名の高級スーパーを開店して2店舗体制になりました。しかしながら、会員顧客に対して上海梅龍鎮伊勢丹の地下が今月中旬にクローズするという通知があり、そしてTASTEも今月下旬にクローズすることになりました。

 古北のTASTE

 

 上海梅龍鎮伊勢丹の地下に関しては確かに賃借期限到来かもしれないとしても、TASTEに関してはそれはありえないとみられています。この手のスーパーは一般的に期限5年の賃貸契約を締結するので、わずか1年余りで出ていくというのは経営不振による以外はなかなか考えずらいからだそうです。

 ここでTASTE不振の原因を見ていきましょう。言われているのがポジショニングが微妙だったという点です。店内の商品は輸入品が30%程度にしかすぎず、他の高級路線のOLEや久光、シティスーパーといった高級スーパーがすくなくとも半分以上が輸入品であるのに対して高級品が少なすぎ、しかしながら普通のスーパーというわけでもなく、この中途半端なポジショニングにより高級品が欲しい人は高級スーパーへ、価格に厳しい人は別のスーパーへ階に行くという現象が起きてしまったことにあると言われています。高級品の不足は購買の問題でもあるのですが、購買要員が少なく、多くの商品を華南地区から直接購買していたとのこと。しかしながらこれだとプロモーションやそのエリア特有のニーズに合わせづらいでしょう。また、店舗数が少ないために物流についても規模の経済を発揮することができず高コスト体質であったと言われています。

 最近は本当に競争が厳しいです。高級路線と言っても多くが高級路線に走ってますし、かといって大衆路線といってもそのあたりは大型スーパーが強いです。でも中途半端っていうのが一番よくないでしょうね。


メルマガで最新情報をお届けします
「呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記」の新着記事をメールにてお届けします。今の中国ビジネスの実態をお伝えしております。
メールアドレス *
* 必須項目