呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国は確かに進化していますが

 日本から上海に初めて来こられたような人は必ず「上海ってすごいよねえ」といいます。確かにいきなりやってきて中心部ばかりを回るとそう感じるでしょう。確かに中国の変化速さは否定できません。上海でそれなりに長く生活している人でも「上海は変わったなあ」といいます。それも全く否定しようのない事実だと思います。ただし、まだまだ変わっていないところも多いです。駐在で来られたような人たちだと気づきにくいところもあると思うのですが、一般的に駐在で来られたような人たちはそれなりのビルで働き、それなりの環境の住まいに住み、多くの人が社用車やタクシーを活用することが多いです。そういう行動パターンの中で出会う人中国人もまたそれなりの人たちなので、ストレスを感じることも減ってきているはずです。しかし、これはあくまで上海の中でも上流の部分で接しているといえます。ところが、どローカルな生活パターンを送っているとそうではなくなってきます。それこそ、よく本屋で並んでいるような「中国って変」の類の場面はまだまだたくさんあります。私も駐在員を辞めて起業したことで給料という安定収入がなくなったことから節約もしないといけないので、どローカルなエリアに踏み込むことが多くなってきています。それよりも前に貧乏性というのが一番の要因ではありますが。そういうところで人と接していると、まさに10年以上タイムスリップしたような感覚に陥ります。初めて中国に住んだのが1995年ですが、広州に一年ほど住んでいる間に「なんじゃこれ?」という思いを何度もしたものです。上海にやってきたのが2002年ですが、「なんじゃこれ?」と思うことはなくなったとは言わないまで減っていたのは間違いなく、そしてそれが年々減っていっていました。ところが、どローカルな世界に入りと15年といわないまでも10年は戻ってしまったかに感じることは少なくありません。まず最初にぶち当たったのが不動産仲介業者、よくこんなんで金がとれるなあと思うのですから、安いのでしょうがない。まさに安かろう悪かろうです。今度は大家ですが、この大家がまたややこしい。はっきりに口にしたことを言ってないと平気で言い張る。家賃も安いのでこれも安かろう悪かろうということでしょう。良い方向に変わっている人が増えてきてい入るのですが、変わり切れてない人もまだまだ多いということです。クレームするとよくわかります。ちゃんとした企業に対してクレームすると結構ちゃんと対応してくれるようになりました。銀行あたりのクレーム対応は結構しっかりしていると思います。でもそうでない企業というか業者に対してクレームすると、いかにクレームが虚しいものなのかと感じさせられます。これって結構進化具合を測るモノサシになると思っています。

 先日武漢に中西部地区投資環境調査の目的でいってきたのですが、業務運営で何が悩ましいかという質問に対する回答が10年ほど前に上海でよく聞こえてきた内容と非常によく似ていました。やれ税関の手続きが不透明、恣意的、審査事項の手続き方法が非常にわかりにくいうえに時間もかかる、といった類です。結局起こっている現象は同じなのですが、たまたま時代が違うだけだと言えます。ということは、武漢あたりもこれから時間が経過するとともに変わってくるでしょうし、一方で変わりきれない部分も多く残るでしょう。ということは、過去に上海で苦労したことによって得たノウハウを武漢だけでなくてもいいのですが、中西部地区で活かせるのではないかと思うのです。そういうふうに考えれば既に沿岸部に進出している企業にとっては中西部地区もそれほど恐れることはないかもしれませんね。まあ、そんな単純にはいかない場面も多いかと思いますが。


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