呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

《労働契約法》改正法案(意見募集稿) ~労務派遣は今後どうなるのか~

 《労働契約法》の派遣社員に関する部分について改正を行うという話題が以前からあったが、どうやらそれも3月末に完成し、現在関連部門等に意見をうかがっている段階にあるようです。

 派遣社員に関する問題としては派遣社員であるがゆえに正社員と待遇が大きく異なることが問題になっていました。しかしながら、このような問題を起こしているのは中央企業が多く、日系企業にとってはあまり関係のない話であります。日系企業にとって関係あるそうな話としてはやはり派遣社員の定義についてです。現行法令の派遣社員の定義は次の通りです。

 労働派遣は一般に臨時性、補助性または代替性のある勤務ポストで実施される。

 ポイントは「臨時性・補助性・代替性」の3つのキーワードですが、現在はこの辺りがうやむやのまま、ごく一般の社員についても労働派遣形式で勤務している人は少なくありません。いちおうこれらキーワードのそれぞれの意味するところはおおよそ次の通りです。

 

臨時性・・・雇用単位の勤務職位の存続時間が6か月を超えない。

補助性・・・雇用単位の勤務職位が非主営業務単位である。

代替性・・・雇用単位の従業員が休暇等の原因により勤務できない一定期間を代替。

 

 そして、今度の改正で労務派遣の定義が次のようになる方向にあるようです。

 労働派遣は臨時性、補助性または代替性のある勤務ポストで実施される。

 

 現行との違いは「一般に」という用語がなくなっている点です。「一般に」という用語がなくなることでどんな影響が生じるかが日系企業にとっては気になるところです。「一般に」がなくなることで、「一般的にはこうだよ、でもね・・・」という意味合いから「こうなのです」と言い切ってしまうように感じられ、「とにもかくにも臨時性、補助性、代替性だけが労務派遣の対象だ」ということになると、派遣形式の使い勝手が悪くなってしまいます。あくまでネガティブに考えてみただけなのですが、そうなってしまう可能性も否定できず、結構気になるところです。


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