呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

2016中国大学新卒者就職事情

 2016年の中国の大学卒業生は765万人で、前年比16万人増加しています。これまでの流れですと、大学新卒者の就職率は90%程度と言われています。流れでいいますと卒業してすぐに就職するのが70%、そして年末までに90%程度が就職します。ところが、ここ最近は景気に以前ほどの元気がなくなってきていることもあり、業種によっては大学を卒業しても以前ほど簡単に就職できなくなってきているようです。

 

 さて、智聯と招聘という人材会社の調査レポートを紹介しましょう。

 

1.新卒者の起業意欲

 左から「就職希望」、「引き続き研鑽」、「起業」ですが、年度ごとの推移を見ますと起業したい新卒者が2015年に大きく膨れたのですが、今年はその半分以下となっています。中国人はすぐ会社を辞めて独立して自分の商売をするという言い方もありましたが、特に都会であればあるほど安定志向に入ってきているのが現状かと思います。

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2.就職場所

 青が希望エリア、水色が実際に就職するエリアです。一線都市が人気かと思いきや、なんと二線都市や、一線都市に近い二線都市、これを新一線都市という言い方をするのですが、希望エリアを見るとこれらのほうが人気が高くなっています。一線都市に就職したとしても、実家通いならともかく、そうでなければ家そのものが高すぎてとても買えそうに思えないことや、そもそも家賃が高いことを敬遠しているのは間違いないでしょう。だからといって新一線都市や二線都市がこの負担を埋めるだけの水準かというと必ずしもそうでないと思うのですが。そして実際には働き口の多さの関係か、一線都市での就職する人は一線都市で就職したいという人よりも多くなっています。

 また、一線都市と二線都市で就職した人数をあわせると70%以上になり、二線都市以下の人材不足感は否めないでしょう。

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3.業界

 就職者の約3割がIT・インターネット・通信・電子関連、その次がいわゆるメーカーで16.1%、金融が13.7%と結構な比率です。これら3つで約6割になります。これらとは逆に生産力が過剰になっている業界や貿易関連への就職は以前と比べて難しくなってきているようです。

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4.賃金

 経営する立場としてやはり気になるのは賃金でしょう。2015年と2016年を比べてみますと、なんとわずかではありますが希望賃金で0.6%、実際賃金で5.3%下がっています。ここ最近人件費が上がっているという話ばかり聞きますが、少し風向きが変わってきているのかもしれません。

 

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 業種で見るとIT・インターネット・通信・電子関連、その次が金融、日本だと金融のほうが高そうですが、こちらでは前者のニーズが高いので逆転しています。そして学部を見ますと、法学部が最も高いですね。なんにでも対応できそうだからでしょうか。

 

 中途採用はともかく、新卒者を採用するのであればこういう情報も参考にすればいいと思います。


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