呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国ドラマは金がかかる

 最近現地では杭州のある映画会社の董事長が自殺が話題になっています。映画投資に失敗したのが原因ですが、この業界では俳優のギャラがかなり高騰しているようです。 

 映画製作に当たり一般的に言われているのが、脚本、演出、俳優の3つの費用で全体の60-70%、制作費用が25%、俳優のギャラの準備金が5%、その他が10%といわれています。このうち俳優のギャラが全体の50-60%で、中には80%にも達するものもあります。一説には不動産投資に制限が加わっているため、そのお金が映画製作に向けっているという話もあります。 

 確かにここ数年芸能人のギャラは上がってきており、ドラマ一話で一流俳優だと30-40万元が相場といわれているようですが、2年前には高くても10-20万元がいいとこだったので、かなりの値上げ幅となっています。《裸婚時代》というドラマがありまして(「裸婚」とはマイホームもマイカーもなく、結婚式も挙げず、結婚指輪も買わずに婚姻と届けを出すというような質素に結婚することを指します)、結構な人気作なのですが、これに出演した姚迪という女優のギャラはなんと一話で60万元とも言われています。

    

            裸婚時代                                          姚迪

 2年前までは俳優のギャラは全体の30%に満たなかったのですが、あまりにも急激な上昇で、しかしながらドラマ自体の販売価格はあまり変わっていないようです。そういう状況なので、テレビドラマへの投資の80%が赤字といわれています。

 2011年の中国で制作された《国産テレビドラマ発行許可証》を取得しているドラマは合計469作、14942集話で、2010年比1.75%の微増ではあるものの過去最高を更新しています。テレビドラマ業界の全体取引額も80億元近くになっています。この許可証には甲級と乙級の二種類があり、国内でテレビドラマ生産甲級許可証を取得している機構は130余り、乙級許可証を取得しているのは3000近くで、テレビドラマ制作業の規模としては世界一です。昨年制作されたテレビドラマの制作料は1.7万話で、放送されたのは8000話、利益を上げられたのは3000話で、八割が赤字です。しかもテレビドラマはいったん赤字が出ると大変で、一作赤字が出ると倒産してしまう可能性もあるといわれています。ドラマのレベルも上がっては来ているのでしょうが、それ以上にコストが、特に芸能人のギャラ上がっているという状況と言えます。実際CMで起用される中華系芸能人のギャラはかなりの高額で日本の芸能人よりも高額になってきていると言われています。CMに関してはアピールする人数規模が違うのでそうなってしまうのかもしれませんが。

 最近ではAKB48、ちょっと昔だとモーニング娘、もっと昔だとおニャン子クラブ、こういうグループって一人あたりのギャラってかなり薄くなるんですかねえ?


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