呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

サプライヤーの反乱

 寧夏銀川にある新華百貨での話です。なんとこのデパートの100以上の売り場が営業を止めてしまったのです。その理由なのですが、売り場のデパート側に対する不満から来たのですが、その不満というのが年々上昇する販売の最低保証とリベートによるものだというのです。なんでも2012年の契約の中に最低販売保証、強制販促、排他的競争、販売リベートの引上げ等の4つの項目が挙げられているのですが、これがサプライヤーの受容範囲を超えてついに爆発してしまったということです。販売量に対する要求は30-80%、リべートは1-5%引き上げられ、銀行カード費用等、そして年間の数十回にわたる祝祭日用の生花、絨毯等の費用までが契約に盛り込まれていたという話です。祝祭日に発生する費用と販売リベートは年間を通すと25%程度、増値税が17%、そして従業員給与、電気代等の支払いを勘案すると、利益はほんのわずかになってしまいます。そして新契約でさらに厳しい条件を付けられそうになったので、そりゃあ怒りたくもなります。サプライヤーが営業をストップするという反乱は2月29日に発生し、最終的には和解したのですが、和解内容は最低販売保証、リベート、排他的競争、強制販促の内容を取り消すというものでした。まあそれでも今の水準はキープしているのだとは思いますが。

 最近では万達や世紀金華といった百貨店が新たにこのエリアにやってきており、内装費の支給や、資金の立替えを行ったり、販売リベートを10%低く設定するというような条件を提示するところも出てきているのですが、新華百科は契約の中で他の百貨店で商品を供給してはならないという文言を盛り込み、これによって罰せられたサプライヤーもいたそうです。

 ということで、中国の小売マーケットはこんな状況なのですが、果たしてこれがいつまで続くのでしょうか。スーパーや小売店は店舗を10年契約で賃借しているところが多いです。10年前の賃料と今の賃料水準が大きく違うのは当たり前のようにご理解いただけると思うのですが、かりに今の賃料水準で契約を更新した場合、そのつけはサプライヤーに行くことになると思います。そう考えると、このようなサプライヤーいじめはなくならないようにも思えますし、これがきっかけでビジネスモデルが変わり失敗に終わったベストバイモデルがスタンダードになってくれば面白いです。変わるとしてもかなり時間がかかると思いますが。

 一部業者が反乱を起こしたのは以前カルフールでもありましたし、報道されていないレベルでもちょくちょくあるそうです。サプライヤーいじめが行き過ぎると今回のような大掛かりな反乱は今後も出てくるかもしれませんね。


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