呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国アパレルブランドの在庫が増えている ~Metersbonwe~

 さて、今日はMetersbonweというブランドについて紹介します。2008年には深セン証券取引所に上場しており、今でへ中国全土300店舗ほどありますので、中国に住んでいる方であれば見たことがあるのではないでしょうか

 

 さて、この会社も在庫がめちゃくちゃ膨らんでます。2010年6月と2011年6月を比較しますと売上の伸びが49%、利益はなんと833%アップの3.76億元と一見素晴らしい業績なのですが、在庫は9.03億元から28.9億元になんと220%も増加しています。売上の伸びよりもはるかに在庫の増加率が高いです。純資産が32億元に対してこの在庫の多さです。同時期の同類のアパレル企業の純資産に対する在庫の比率が20%程度とのことなので、いかに突出しているかお分かりいただけるかと思います。

 同社によると在庫が膨れている要因として、(1)販売規模拡大とデザイン数の増加、(2)2010年は寒くなるのが遅れたため、冬物の販売周期が遅れてしまった、(3)年初に労働者が少なくなりオペレーションに影響が出ることを見越して2011年の商品早目に仕入れたこと、と説明しています。 

 これに対して証券アナリストが色んなコメントを残しており、天候要因は確かにあったのだろうが、それ以上に読みを誤ったのも事実だろうという見解があります

 また、現在の在庫は25億元ほどと推定されており、そのうち2012年の春夏物が約10%、2011年の秋冬物が約28%、2011年春夏物が30%、2010年秋冬物が約20%、その他少数派2010年春夏またはそれ以前の商品のようです。もうすでに3月なので冬物はセールで処分し、春物を打っていく時期かと思うのですが、この在庫構成はかなりいびつに見えます。同社は別ブランドでME&CITYというのがあり、これとバッティングしている部分があるとの指摘もあります。個人的にはあまりかぶっているとは思わないのですが。ただ、 ME&CITYはプロモーションにものすごくお金をかけているのは事実で、その負担は決して小さくないようです。この会社はトランスフォーマーという映画の中で衣装提供していたり、「新国貨」という気ワードで中国独自のブランドであるとアピール等中国系アパレルとしては面白い取り組みをしているところだと思うのですが、まさかここまで在庫が膨れていたとは。月商比で約4ヶ月もあります。2011年第3四半期の連結決算書を見ると在庫が約30億元に対して現金が8.6億元しかありません。短期借入が約24億元なので、在庫はほぼこれ見合いですね。純資産が約36億元なので、在庫を処分した場合に発生する処分損で純資産は大きく減少しそうです。じっくり財務諸表を読み込んではいないですが、数字だけ見るとちょっとしんどそうですねえ。


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