呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

《一部の資本項目外貨業務管理を一段と明確及び規範することの関連問題に関する通知》

 2011年11月9日付で《国家外貨管理局:一部の資本項目外貨業務管理を一段と明確及び規範することの関連問題に関する通知》(匯発[2011]45号)が公布され、資本金の人民元転に関するオペレーションを明確化しました。本通知の一部の内容はすでに公布されている通達で触れられている内容が含まれていたり、深センですでに行われている内容が含めれていたりしますが、こういった内容やオペレーションが全国的に統一されるということになります。以下に本通知の概要を紹介します。

 

 

1.資本金の人民元転により得た人民元の使用制限

 

(1)出資持分投資の制限

資本金の人民元転により得た人民元での国内出資持分投資を行うことができません。なお、持分投資類外商投資企業が外貨資本金を以って、国内中資機構が資産を現金化した口座内の外貨資金で国内持分投資は、外商投資性公司の外貨出資管理原則を参照して処理。

 

(2)不動産関連支払の制限

外商投資企業が外貨資本金の人民元転で得た人民元資金で土地払い下げ金を支払う場合、銀行はエビデンスに対する審査を厳格に行います。また、非不動産外商投資企業は人民元転により得た人民元で非自社用不動産の関連費用を支払うことが認められません。

 

(3)借入に関する制限

外商投資企業は外貨資本金の人民元転で得た人民元資金で委託貸付、企業間融資の返済(第三者立替を含む)及び第三者への転貸資金を返済することはできません。ここで注意すべきなのが「第三者立替」についてです。新会社を設立する場合、資本金口座開設前に発生する費用をすでに現地にある関連会社に立て替えてもらうケースがありますが、この立替金を返済するための資本金の人民元転ができなくなります。会社運営が始まり人民元収入が得られるようになれば、また経常項目の外貨収入が発生すればその収入を人民元転することでその立替金を返済することができるようになりますが、立替期間がおのずと長引くことになりますので、この点について留意が必要です。

 

外商投資企業が外貨資本金を人民元転して得た人民元資金により既に使用を完了した銀行貸付(委託貸付を含む)を弁済する場合、銀行は貸付資金の使用が完了したことの証明書類を提出するよう要求します。

 

(4)保証金支払に対する制限

外商投資企業は原則として外貨資本金を人民元転して得た人民元資金により各種保証金を支払うことはできません。国内の個人また機構(銀行を含まず)が、外商投資企業が外貨資本金により支払った各種保証金を受領する場合、所在地外管局に保証金専用外貨口座の開設を申請することができます。要するに保証金支払は外貨で行われるということになります。

 

 

2.外商投資企業の対外借入の管理強化

 

(1)対外借入

外商投資企業の対外借入にあたり、外国側出資者は資本金を期限通りに満額払込む必要があります。要するに資本金の払い込みも終わっていないような外商投資企業が対外借入することは認めないということです。

 

また、対外借入の限度額は投注差の範囲内に収める必要があります。また、借入可能金額は外国側出資者の出資払込比率を乗じた金額の範囲までとなります。つまり、出資者からすると出資比率に応じた金額までの貸出しかできないということになります。

 

(2)外商投資企業の期限超過・ロールオーバーした外債の管理強化

外債の返済期限が超過する場合、期限延長の手続きを行う必要がありますが、それを行っていない場合、外貨管理局はその後の新規外債借入の登記申請受理を当面停止します。  

また、外商投資企業が借入する短期外債に期限超過またはロールオーバーが発生し、且つ実際の借入期限(当該外債の初回引出日から現在、または新たに約定した期日まで)が1 年を超過した場合、発生額に基づき当該外債を外商投資企業の対外借入限度額のコントロール下に組み入れるとされています。「コントロール下」に組み入れるという表現があいまいに感じられますが、あえて「コントロール下」と強調しているのは1年を超過した場合、短期外債ではなく中長期外債扱いに組み入れることを指していると考えることができます。中長期外債扱いになりますと残高ベースではなく累計発生額ベースでの管理となり、将来的な出資者よりの資金調達に影響しますので留意が必要です。

 

 

3.土地保証金口座の管理

 

土地使用権の入札は保証類専用口座を通じて行う必要があります。本通知に伴い、外

国投資者が土地使用権の入札に使用する保証類専用口座の名称を「土地使用権入札保証類専用外貨口座」(以下、「土地保証金口座」という)と変更します。この口座に入金できるのは「入札募集・競売・公示などの方法で土地使用権を譲渡したことにより受領した外貨保証金の預入」に限定され、出金も「所在地外管局の認可を得て原通貨を外国投資者がその後設立した外商投資企業の外貨資本金口座に振替・もとのルートにより国外に送金・もとの振替認可書に基づきもとの外商投資企業の外貨資本金口座に振替」に限定されます。なお、土地保証金口座内の資金は人民元転することができません。

 

 

 

4.個人の資産現金化専用外貨口座の管理

 

国内の個人が外国投資者からその所有する国内企業の株式またはその他の権益所得を受け取る場合、所在地外貨管理局に資産現金化専用外貨口座(以下、「資産現金化口座」という)の開設を申請する必要があります。国内の個人は相応する資産現金化収入の納税証憑に基づいて資産現金化口座資金の人民元転を申請することができます。国内の個人が資産現金化口座の資金を人民元転して得た人民元で当該資産現金化収入の税金を支払う場合、直接納税通知書に基づいて人民元転することが可能で、相応する資産現金化収入の納税商標を提供する必要もありません。


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