呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の医師がもらうリベートは10-50%

 病院への薬品販売における商業賄賂に関する生々しい記事を見ました。今日はそれを紹介します。Q&A形式になっており、あまり長くならないように意訳しますね。

 

Q:どうやって医師と関係を築き上げるのでしょうか。

A:一般的には医師の部屋を直接ノックして、名刺詞を渡し、どこどこの製薬会社の者だと名乗り、主にどういった薬品を扱っているかを説明します。もしその薬品がすでに取り扱われているのであればもう使っていると言われ、まだ使われていないようであればその薬品の特徴について聞いてくるのが普通です。こうやってコミュニケーションをとれば、まあ知り合ったことになるでしょう。もちろん紹介してもらう方がいいに決まってます。

(私:いたって普通ですね。)

 

Q:医師から拒絶されたことはありますか。

A:もちろんあります。重要な医師だと思えばその医師にはどんな弱点があるのかを調べます。医師だって人間ですので、その医師のニーズがあります。それを探し当てれば攻めることができます。

(私:これもいたって普通ですね。)

 

Q:あなたはどうやって医師との関係をキープしているのですか。

A:しょっちゅう病院にいって一緒にご飯を食べたりです。でも今は昔ほど簡単ではなくなってます。2000年あたりまでは食事するだけで結構効果があったのですが、今では基本的にはリベートの話をする必要があります。収入の低い医師であればあるほどこういった取引きが生じやすく、位が上になると医師もその製薬会社の人柄をみます。これややむをえないことで、収入の少ない医師は何かしら別の収入がないと生きていけないですからね。しょっちゅう病院に顔を出す以外だと、学術会議や旅行に連れて行くことですね。

(私:やっぱり出てきましたねえ、リベートが)

 

Q:医師に渡すリベートは購入価格の何パーセント位ですか。

A:一般的には10%-30%、抗生物質類であればさらに多く30%-50%になります

(私:結構大きいですねえ!)

 

Q:リベートはどうやって渡すのですか。

A:現金ですね。調査が厳しいときには医師から当分来ないようにと連絡してきます。リベートは必ずしも医師に渡すとは限らず、病院や科の管理体系によって異なります。科の主任に渡し、その主任がさらに分配するというのもあれば、直接医師に渡すのもあります。

(私:現金だと証拠が残りにくいですからねえ。)

 

 いやあ、生々しいですねえ。こういった製薬会社の営業マンは売り上げで評価されるのですが、それを達成するためには上のような苦労もあるわけです。そして、そのために発生するコストはまずは立て替える必要があるので、採用面接の際には立て替えるための資金はちゃんとありますよねなどという質問もしてくるそうです。しかし、10-50%ですか。めちゃめちゃ大きいですねえ。日本でも手術前に医師にお金を包む人っていますよね。これは患者側が自らの意思で渡すものですが、医師もこういうったお金に対してあまり受け取ることを断らないイメージがあります。

 

 中国では日本と違って医師の待遇も悪く、待遇の悪さに耐え切れず脱サラならぬ脱医師をする人も結構いるようです。脱医師をした人は自分の知識を生かして製薬会社の営業をする人もいるようですが、そうなると「もらう人」から「渡す人」に立場が代わってしまうということですね。なんか自分がその立場だと惨めな感じもしますが、こういった現実を現実として受け入れているのでしょうね。

 

 

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