呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の食料自給率

 昨年の日本の食料自給率は69%、カロリーベースで39%すが、中国の食料自給率の最低ラインは95%に設定されているそうです。これは生産量ベースですね。ただし、中国の統計では食料にとうもろこし、米、小麦等は含まれていますが、大豆等がは含まれておらず、これを食料に含めた場合の自給率は70%程度だそうです。しかしながら、今後はこれを維持するのは難しいという見方があります。その要因としては、水と土地の問題といわれています。

 

まず水から見ていきますが、工業用水と農業用水の使用比率が大きく変わってきていることがあげられます。

 

  1949年 2007年
農業用水 97% 61.9%
工業/生活用水 23%/0.6% 24.1%/12.2%

 

 農業用水量の比率は1993年から下がり始めてきていますが、小平が何順講和を行い、外資導入に大きくシフトしたのが1992年であり、それゆえに1993年から農業用水量比率が下がってきているというのはうなづけます。都市化しているが故の悩みですね。

 

 次に、エネルギー問題が関係しています。水力発電を作り出すために発電所を作ることによって、もともと農業用にまわされていたと思われる水がまわされなくなってしまっているようです。電力も大事ですが食糧自給も大事、この二つを両立の難しさが伺えます。

 

 以上のほかの問題としては、土壌ですね。農業を行う中で土壌の肥沃を角に利用しているといわれています。農業技術の技術レベルがまだ高くないため、今の農業技術のままで進めて行きますと、資源や生態系に影響するとも言われています。

 

 こんな状況もあって、中国では海外に農業投資を行うという動きがあります。ブラジルやアルゼンチンといった南米がよく聞かれますが、大豆やとうもろこしを生産していたりします。

 

 中国のこの状況を見た場合、日本からすると「農業技術」をベースにビジネスを進めていく可能性が考えられます。技術移転ですね。中国食料自給率が下がり海外からの輸入比率が増えていくと、日本の輸入量にまで影響するかもしれません。なので、日本の輸入量を確保するためにも農業の技術移転が進んでいくことが考えられます。日本としてはそれによって収穫された食料を優先的に輸入するというのもありでしょうね。ただ、新幹線みたいに日本から技術移転してもらったものを中国独自技術といわれないように、当初の導入段階で細かくつめていく必要があるでしょう。


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