呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

クロスボーダー貿易人民元決済の対象地域が全国へ拡大

 《クロスボーダー貿易人民元決済地域拡大に関する通知》が公布され、クロスボーダー貿易人民元決済地域が全国へ拡大することが発表されました。具体的な内容は次のとおりです。

 

1.クロスボーダー貿易人民元決済地域に河北、山西、安徽、江西、河南、湖南、貴州、陕西、甘粛、寧夏、青海省(自治区)を加えて、対象地域を全国に拡大。

 

2.新たに追加した上述の11の省(自治区)は《クロスボーダー貿易人民元決済試点管理弁法》に従って、人民元建てで輸入貨物貿易、クロスボーダーサービス貿易とその他経常項目決済を行うことができる。

 

3.吉林省、龍江省、チベット自治区、新疆ウイグル自治区の試点企業は《クロスボーダー貿易人民元決済試点管理办法》に従って、国外の国家と地域の企業と輸出貨物貿易人民元決済業務を展開することができる。

 

4.《クロスボーダー貿易人民元決済試点管理办法》第四条の関連規定に基づいて、上述の新たに追加した11の省(自治区)と吉林省、龍江省、チベット自治区、新疆ウイグル自治区の人民政府は現地関連部門と協調して輸出貨物貿易人民元決済試点企業を推薦し、そし人民銀行、財政部、商務部、税関総署、税務総局、銀監会の審査を行う。審査を経た後の試点企業の人民元決済を使用する輸出貨物貿易は関連規定に従って輸出通関手続を行い、輸出貨物税額還付(免除)政策を享受する。

 

 第十二時五カ年計画の中で人民元クロスボーダー使用の拡大というのが含まれていましたが、その流れの中の動きといえます。まだまだ人民元決済自体の比率は非常に少なく2010年の貿易総額に占める比率はわずか2.5%に過ぎません。国・地域別では香港が圧倒的で8割以上を占めています。また、輸出入比率で見ますと、80-90%が輸入決済、10-20%が輸出決済と、これまた非常に偏りが見られます。今後はこれらがどんどん収斂しバランスが取れていくと思われますし、利用率も現在の2.5%から今年は5-6%、来年には10%に達するという観測もあります。スタンダードチャータード銀行では2015年にはこれが15-20%に達すると予測しています。米ドルの権威失墜、日本の長期的な経済低迷もあり、人民元決済がどんどん注目されていく環境にあるといえるでしょう。


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