呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国人の給料が上がってきているとは言うものの

 先日山東省の社会科学院の人(Kさん)がやってきて一緒に会食しました。この方とは年に一回程度お会いする程度の関係です。日本について研究している人であり、日本の特に経済政策について尋ねてきます。今回もいつものごとく会食しながらということになったのですが、会話の中で日系企業の給与の話になりました。

 

 Kさん「日系企業って給料安いんですよね。」

 

 欧米系企業に比べて日系企業のほうが給料が低いというのはよく言われることですが、これに対して、

 

 呉「そんなことはない。絶対額だけ見れば欧米系のほうが高いだろうが、日系企業の場合、できすぎる人にとっては安いかもしれないが、そうでない人はミッションも少ないので、相応に給料が低くなるのは当たり前。そんな単純に考えるべきではない。」

 

 Kさん「私の知人でとある銀行の駐在員事務所で働いている中国人がいて、毎月の給料が2-3万元と安いとぼやいている。」

 

 2-3万元という水準は全然悪くないですよね。

 

 呉「仕事の内容はどんなことをしているのですか。」

 

 Kさん「主には日本からの出張者のアテンドと資料の整理」。

 

 えええええ?この程度の業務内容で2-3万元ももらってるのかね?4万元でも5万元でもちゃんとパフォーマンスを出せるのであればいいですが、この程度の仕事で2-3万元はいくらなんでもあげ過ぎでしょう。

 

 呉「申し訳ないが出張者のアテンドも単なるアテンドのようなのでそんなのガイドと同じ程度、そして資料の整理といっても自分で一から整理するわけではなく、どこかから引っ張ってきたものを整理するだけなので、まあ大した仕事ではない。これで2-3万元の給料が低いとぼやくほうがおかしい!」

 

 Kさん苦笑。

 

 だめですよこの駐在員事務所もこんな程度の仕事で2-3万元もあげちゃあ。かりに手取り25千元とすると会社としてのトータルコストは社会保険等も含めるとざっと42千元くらいになります。だめだめだめ、この程度の仕事でこんなにあげちゃあ。いくら中国の人件費が上がっているといっても甘やかしたらだめですよ。これだと日本人の現地採用を2-3人雇ったほうが全然いいですよ。

 

 給与を決める際に手取り金額で決める人が多い印象があります。個人的には額面で決めるべきと思っており、その理由としては、①会社が負担すべきトータルコストを意識できること、②税金や社会保険の料率変更のリスクまで会社にかぶらされるのはたららない、と思うからです。もちろん、新規で採用する場合、手取りでいくらほしいというリクエストが来ますが、これをベースにあくまで額面で考えるべきだと思うのです。

 

 いやあ、それにしてもアテンドと資料整理で手取り2-3万元ですか。うらやましいと感じる人がいっぱいいるでしょうねえ。


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