呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

スポーツコンテンツを通じて市場開拓

 私は格闘技ファンなのですが、今や世界最大の団体といってもいい米国の総合格闘技(MMA)団体UFCが売却されました。すでに米国のハリウッドの芸能マネジメント会社WME-IMG率いるグループに約40億ドル(約4100億円)で売却されたことが報道されています。前オーナーは200万ドルで買収したのを40億ドルと企業価値を2000倍にまで引き上げての売却です。正式な発表に至るまで、同団体の買収には複数の投資家や企業が手を挙げていましたが、その中に大連万達グループ、チャイナ・メディア・キャピタル、テンセント・ホールディングスが出資する会社も候補に挙がっていました。結果的には米国の会社により買収され、正直なところ多くのMMAファンはほっとしたのではないかと思います。中国にもMMAを行っている団体はありますが、そもそも団体の規模が違いますし、今回名前の挙がっているところはMMAとは関係のない企業でした。

 

 さて、UFCは世界最大ですが、アジア最大となるとONE Championshipというシンガポール資本の団体があります。アジアでは90%以上のシェアといわれていますが、UFCと比べるとまだまだ全然小さい規模です。今のところ選手はアジア人が主体ですね。ここにシンガポールのファンドが数千万ドル規模の投資を行い、そしてこの資金を活用して中国市場を開拓し、市場拡大を図ろうとしています。まずは70名以上の中国人選手と契約したとのこと。こういうのって地元スターがいないと盛り上がらないですからね。これは中国資本による投資ではないですが、中国市場に目を向けたものであることには違いありません。スポーツコンテンツを通して稼ぐということを狙っているといえます。違う競技ですと中国企業がサッカーチームを買収したりしていますが、これには自社の知名度アップ以外にはやはりコンテンツの確保というのを狙いにしているのでしょう。コンテンツといえばアニメやドラマや映画ばかりを想像してしまいがちですが、中国もスポーツコンテンツに目を向けるようになってきているのですね。そういえばだいぶ以前に中国資本によるk-1への投資話というのもありましたが、とん挫したのでしょうか。

 

 スポーツコンテンツに目が向けられるようになるということは、ファン以外の人の目にも止まりやすくなるということ、つまりファン層の獲得につながることが期待されます。日本発のスポーツコンテンツの権利を買ってもらえないですかねえ。その権利を中国国内に限定すれば日本側としても問題はないでしょうし。そういうはないがあれば面白いですね。

 

 

 

 


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