呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

閉店知らずの大潤発が山東省で初の閉店

 中国のリテール関連に携わっている人であれば知ってるであろう外資系スーパーに大潤発(RT-Mart)があります。外資スーパーでは断トツのトップですが、リテール関連に携わってない人であれば市街地中心にはあまりないのでひょっとすると知らないかもしれません。2015年の売上高が896.8億元(約1.35兆円)、現時点で348店舗あります。このブログでも何度も紹介したことがあるのですが、これだけの添付がありながら、大潤発は中国大陸でいまだかつて閉店したことがないのです。普通に考えればスクラップアンドビルドしていくというのが当たり前なので、よほど出店地域の目利きがいいか、オペレーションが素晴らしいかということになろうかと思います。

 

 さて、そんな大潤発ですが、ついに中国大陸で初めて閉店する店舗が現れたのです。場所は山東省濰坊市ですが、10月12日に閉店しました。このニュースを見てさすがの大潤発も閉店する店舗が出たくらいなので、中国の小売マーケットが厳しくなってきたのかと思ったのですが、どうもそうでもなかったようです。

 

 2015年4月に大潤発が入居していた濰一購物広場という建物の地下の店舗が全て閉店するという事件が起きました。なんでも、物件オーナーが購入した濰一購物広場内の店舗の運営を管理会社である濰一購物広場商業管理有限公司に委託していた(形としてはオーナーが物件の運営を濰一購物広場商業管理有限公司に委託し、濰一購物広場商業管理有限公司が実際に店舗を運営する人に入居してもらう)のですが、期限到来した時点で運営受託者である濰一購物広場商業管理有限公司がオーナーに運営受託利益を支払わなかったというのです。

 

 また、オーナーはオーナーで物件を購入してから5年も経過しているにもかかわらず権利証を作成する手続きしていないという問題が発生したり、ここに集まっている店舗の質に問題(粗悪商品の販売?)があったりして、気が付けば来客数が減少し、同じ建物にある大潤発の集客にも影響してしまっています。2014年までは毎年10%以上売り上げを伸ばしていた大潤発もこうした問題が発生して以降勢いがなくなり、2015年の売り上げは前年比10%マイナス、来客数も16%も減少したとのこと。

 

 色々と原因はあるのでしょうが、これは物件の管理会社に問題ありということのようです。せっかくの未閉店記録がこんな問題で途絶えてしまうとは。特に競合と呼ぶほどの存在もなかったようですので、この閉店は非常にもったいないですね。同一エリアに別店舗があるので、今後はそこに資源を集中していくとのことです。こんなことさえなかったらまだまだ続けて経営できていたのでしょうね。


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