呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国のチョコレート市場が頭打ち?

 今日はバレンタインデーです。日本だと女性が男性にチョコレートを上げたりしますが、中国だと男性が女性に何かプレゼントします。そしてそれに対してホワイトデーのようにお返しするという習慣もありません。女性はもらいっぱなしなのです。女性にも主体的に動くイベントがあればいいのになあと思います。

 

 ということで、今日はチョコレート市場について。

 日本のバレンタインチョコレートの市場推移ですが、2015年でざっと500億円程度です。これはチョコレート全体ではなくて、バレンタインチョコレートだけの数字なので、結構な数字といえるでしょう。

日本

 

 平成27年のチョコレートの小売市場規模が5040億円なので、単純に考えるとバレンタインチョコレートが占めるのはざっと10分の1程度で、特にこの時だけが大きいわけでもなさそうです。このあたりは市場規模と消費規模の計算根拠が異なることに依るのかもしれません。このあたり、ちょっとめんどうなので深く追求しません。

 

 さて、翻って中国のバレンタインチョコレートではなくチョコレート全体の市場規模を見てみましょう。

中国

 

 中国のこの手の統計にしては珍しく下がっています。2015年の売上規模がざっと180億元(約3000億円)。まだこんなものなのですね。中国のチョコレート市場は外資ブランドが圧倒的に強く、Mars、Ferrero、nestle、Hershey’s、 Mondelez(亿滋)の5つで80%のシェア、そしてMarsのDoveだけで25%を占めています。中国ブランドは全然箸にも棒にもかからん感じです。

 

 売上推移をみると販売量が下がってきてます。いろんな見方があると思うのですが、その中の一つにチョコレートをバクバク食べると太ってしまい体に悪いというのがあります。確かに中国も健康志向が強くなってきてはいますが、こんな理由で販売量が下がるのはちょっと疑問に思います。まだまだ一人当たりの消費量は少ないので、もっともっと伸びていってもいいのではないかと思いますので、個人的には健康志向を理由にするのはちょっとしっくりこないです。

 

 中国のチョコレートチョコレート市場の伸び悩みの中身を見ていきますと、大衆ブランドの勢いが鈍くなってきており、一方でGodiva、Lindtといった高級チョコレートは伸びています。高級チョコレートの伸びがなければ販売量の落ち込みはもうちょっと大きかったといえるでしょう。

 

 最近は実店舗ではなくてネットで購入する人も増えてきており、だいたい20%くらいがネットを通じて購入しており、3割近く伸ばしています。一方で実店舗においては特にスーパーの売り上げが落ち込み、それをコンビニが補うような形になっています。

 

 1人当たりのチョコレート消費量はアメリカがダントツの4000グラム、日本は1500グラムくらいでしょうか。自分の生活を翻ってみるとこんなにたくさん食べてないと思います。そして中国ですがこれは100グラムくらいでしょうか。ま、とにかく人が多いので、平均だとこんなもんなんですね。

 

 今後の中国のチョコレート市場はギフト用の高級チョコレートが引っ張っていくという見方がありますが、これだけ消費量が少ないと一般的なチョコレートも伸ばしていくように思います。もちろん、そのあたりのレベルだと中国ブランドになってくるでしょうが、今高級をやっている外資ブランドがどこまで下りてくるかにもよるでしょう。

 

 2015年9月にFerreroが杭州に中国初の工場、2015年12月にnestleがキットカットを国内生産・国内販売を開始、2016年12月にドイツブランドのMika中国市場に参入、そしてMondelez(亿滋)が3年以内に中国市場に1億米ドル以上投資し、このうちの一部で蘇州でチョコレート生産を行うとしております。こうしてみると、今後が楽しみな業界ですね。


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