呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

上海で不動産賃貸価格が90か月ぶりに下落

 不動産価格があまりにも上がりすぎるもので、政府として対策を出したところ市場に流通する物件が減少、価格が安定するようになり、特に一線都市においては賃貸価格も下がり始めたようです。上海では連続して90ヶ月上昇してきた賃貸価格が、今年の1月から下落し始めたとのこと。売却から賃貸に回そうとする物件が増えてきたのがその要因のようです。上海市楊浦区の例で見ると、一部屋物件が3500元/月から3200元/月程度に下落、二部屋物件が6000元/月から5300-5500元/月に下落、三部屋物件が8500元/月から7500-7800元/月に下落しています。そしてこのような状況は上海だけではなく、北京、広州、深圳を含む四大一線都市すべてで見られている現象です。賃料も高騰していたので、正しい姿に戻ろうとしているともいえるでしょう。現地報道によると「3つの要因」によるとされており、①昨年下半期より不動産市場の上昇に対する措置が講じられ、売却から賃貸に回す物件が増えてきたこと、これは既述の通りです。②仲介市場の管理を厳格に行うことにより、賃料の中に含まれる上振れ分(要するに仲介業者が持っていく分ということでしょう)を削ることができるようになったため。③中低所得者向け賃貸住宅の増加。なるほど。しかし、一線都市の賃貸利回りが1.5%程度といわれており(いま私が住んでいるところも1%台)、北京ではそれを下回っているようです。このような賃貸料下落がさらにその他の都市にも広がっていくのではないかという見方があります。

 

 このような賃貸価格下落は一般の物件だけで、駐在員が居住するような高級物件とあまり関係ないかと思いきや、4月以降高額物件の賃貸価格が下落しているという話を聞きました。その方によると外国人就業許可手続きが煩雑になってきた、あるいは要件が厳しくなってきたことが関係しているかもしれないとのこと。駐在員であれば就業許可の手続きなんてたいてい問題なさそうだと思っていましたが、中にはなかなか前に進まないケースも見られます。確かに関係あるかもしれませんね。


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