Author: 呉明憲

中国カルフールの今 ~その2

かつて中国国内のスーパーといえば真っ先に名前の挙がったカルフール。確かに絶好調だった時もあるのですが、最近は凋落気味。カルフールは「大売場」という概念を中国の小売業界に持ち込み、これが大型スーパーのビジネスモデルになりました。サプライヤーから入場料を徴収する、代金支払いを引き延ばすなどして地コストで拡大を実現してきましたのは特にB2C製品を取り扱っている方であればよくご存じのことかと思います。

 

1.入場料ビジネス

カルフールの入場料は年々上昇し、サプライヤーの不満が大きく募りました。サプライヤーとしてはこの分をカバーしないともうけが出てきません。そして2010年の暮れにカンシーフ(康師傅)は商品価格を10%引き上げたいとカルフールに申し入れしたのですが、これが断られてしまい、これに対してカンシーフは全国のカルフールに対して商品供給をストップするという措置を取りました。商品力があればこその対応かと思いますが、なかなか思い切った判断ですね。これはたまたまカンシーフの話ですが、同じような話が毎年のように出てきて、中には日系企業でも同じような話がありました。カルフールは代表的な例ですが、その他補スーパーでも同じような話はありました。もうこれがスタンダードなビジネスモデルなのですよね。ところが近年は消費者にとって購入場所の選択肢が増えてきたことなどもあり、大型スーパーの売上はどんどん厳しくなってきています。大型スーパーがしんどくなってきているのは日本でも同じですよね。

 

2.ネット販売の成長

実店舗に代わるものといえばネット販売。サプライヤーもネット販売で販売すると消費者からの反応も早く、情報拡散も期待され、コストもまあ大型スーパーに出すよりも少なくて済むという時代になりました。もちろん、ネット販売だと実際に手に取ってみたり感じたりすることができないというデメリットはあります。売り場としてはここをセールスポイントにしていくべきでしょうし、実際に手に取り目にしてというのは商品購入にあたって大きな要素ではあるでしょう。

 

3.購入チャネルの拡大

また、カルフールで輸入品を購入するという消費者も多かったのですが、購入場所の選択肢が増えてきたと書きましたように、カルフールでなくても購入できる場所が増えてきました。もちろんネットでも購入することができます。輸入品をカルフールで買う必要はない、生鮮品もいまでは盒馬や永輝で買えばいいという時代になってきたのです。

 

4.サプライチェーン

いまではカルフールは集中購買をしていますが、以前はそうではなくて、各店の店長が自主購買権を持ち、基本的には全ての商品を配送センターではなくて店舗に直接配送させていました。これがカルフールの強みといわれている時代もありましたが、逆にこれを続けることでサプライチェーンの整理をするということができなかったといわれています。本国ではちゃんと自らのサプライチェーンを持っていて、中国だけは別だったのですが、2015年にようやく自社の配送センターを持つようになり、集中購買を行うようになってます。店長が自主購買権を持っていた時代は店舗の地域に合った品ぞろえができていたのが強みといわれた時代もありましたが(多分袖の下も相当横行していたのではないかと)、この辺りは時代の流れですね。

 

5.ターゲット

1995年に中国に進出したカルフール、当時は月収1500-3000米ドル程度の層をターゲットにしていました。多くの外資企業の中国市場開拓と同じく、まずは一・二線都市から入り、だんだん田舎に攻めていくというものですが、この一・二線都市で儲ける時代は本国フランスほど長くなかったようです。中国経済成長のスピードが速い分、人稼ぎできる期間も短期になったということでしょう。時代に合わせたビジネスを模索していく必要があります。

 

色々と模索しているようでして、3月から4月あたりに高級ホワイトカラーを対象にした新たな大型スーパーを開業するようですが。なんだかんだいってカルフールという名前は今でもそれなりの影響力はあります。中国事業売却の話もずっと取りざたされていましたが、永輝超市を通じてではありますが、テンセントや京東の出資を受けましたので、売却話もひと段落かと思います。ネット系企業の資本参加により今後どのような変化がみられるか、その動きを見ていきたいですね。

中国カルフールの今 ~その1

 うちの顧問先のお客さんから「カルフールはもう全然あきませんなあ、昔と全然違いますわ」と何回か聞かされてきていますが、カルフールに行くたびに「確かにあきませんなあ」と感じさせられます。実際にカルフールの中国事業売却の話が何年も前からメディアを騒がせています。

 

 業績推移を見ていましょう。まずは全世界ベースでの売上高推移です。2015年に盛り返したものの、2016年に微減。

 

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 次に、中国の売上高推移です。2014年第2四半期以降ずっとマイナスとなっています。 

 

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 そして、中国既存店舗の売上高の推移です。トレンドは中国全土販売額推移とほぼ同じですね。

 

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 四半期ごとの前年比較ですが、前年を上回っているのはわずかに2013年の第3・4四半期のみ、それ以外はみんなマイナスです。特に2015年第1四半期と同年第4四半期の落ち込みが激しいです。落ち込み幅が減少してきているといえばそうなのですが、それでも5%程度は前年比マイナスです。ミニスーパーのeasyカルフール、Eコマースとも特に目立ってブレイクしているわけでもなく、賃貸の長期契約の期限の到来(継続で賃料が上がる)や人件費の上昇もあわさり、先行き明るくないのが現状のようです。

 

 業界シェアも落としてきています。少し前の数値ですが、トップは高鑫零售(大潤発)で、カルフールのシェアはその半分にもなりません。

 

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 カルフールのシェアは2012年から下落基調にありますが、2009年の時点で売上高が大潤発に追い越され、2010年には店舗数がウォルマートに追い越されています。店舗当たり売上高を見ますと、2016年の大潤発が2.64億元、カルフールが1.58億元とこれまた大きく引き離されています。そして、最近カルフールに出資した永輝超市(テンセントの5%出資先)はシェアを大きく伸ばしている企業であり、なんと2017年にはカルフールとほぼ同じレベルに達しています。

 

 あまりなじみのない永輝超市、いったいどんな会社なのでしょうか。カルフールの中国事業は上述のように不振基調にあり、売却するとかテコ入れしないといけなかったわけですが、おそらくアリババやテンセントに話を持ち掛けたのではないかとみられています。最初にアリババに話を持ち掛けたものの、アリババは高鑫零售に出資し、次にテンセントに話を持ち掛け、結局テンセントと永輝超市からの出資を受け入れることになったわけであります。ちなみにアリババとテンセントは実店舗に対する出資を行っています。アメリカではアマゾンがスーパーを買収していますが、中国でも同じような動きがみられます。永輝超市はテンセント系、高鑫零售や最近話題の盒馬鮮生はアリババ系になりますね。

 

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 日本でもそのうち同じような動きがみられるようになるのでしょうか。楽天やヤフーが同じようなことするかなあ。と思ったら、楽天は西友と、ヤフーはイオンの組むんだった。

 

 では、なぜ中国カルフールはこのような状況になってしまったのでしょうか。書くのに疲れましたので、続きは次回にします。

中国も消費者ビジネスに関しては民主的だったりして

 先日ライドシェアの車に乗っていた時のことです。この日の運転手はやたら話しかけてくる人でした。普段は消費者としてしばしばライドシェアを利用しますが、運転手側になって考えることがなく、この運転手はこの辺りについて色々話してくれました。

 

運転手 日本でライドシェアはないの?

私 一部地域で試験的にはあるようだけど、原則的には認められていない。中国は認められているからできるんよね。消費者にとってはありがたいわ。

運転手 中国だって全ての地域で認められているわけではない。ちなみ上海だって正式には認められてないよ。

私 え?認められてないということは、もし警察に見つかったらどうなるの?

運転手 罰金3万元

私 ええええええええ!!!!!!リスク高すぎやんか!

運転手 でもね、これを滴滴(ライドシェアのプラットフォーム)が払ってくれるんよ。

私 結構ぎりぎりの商売しとるんですなあ、滴滴も。しかしこのビジネスモデル、タクシー業界は騒がないの?

運転手 タクシー業界が騒いだって消費者が求めてるサービスなんだから、消費者の民意というやつよ!日本はあかんのかね?

私 日本はねえ、物事を変えたり新しいことをするのは大変なんよ。

運転手 もったいないねえ。仕組みとかでき上ってるし、消費者も欲しがってるサービスだと思うので、やったらいいのにねえ。

私 ねえ。

 

一党独裁の中国においても、こういうところは民主的だったりする。

中国の伸び盛りのアウトレットパーク

 中国でも百貨店は伸び悩み、ショッピングモールも物販スペースが減少して外食モールのようになっているところがありますが、アウトレット業界はまだまだ伸び盛りのようです。全体の売上も関心事ですが、ここでは業績の伸び率のランキングを見ていきましょう。

 

1.売上高伸び率のランキング

なんと売上高を最も伸ばしているのはハルピン杉杉アウトレット、2番手が砂之船(南京)アウトレット。いずれも2015年のオープンなので、2016年は期中からスタートしたわけではなく、年間通しての業績の比較であり、その中でここまで伸ばしているというのが大したものです。しかし、ハルピンですが。その他ランク入りしているアウトレットの所在都市を見ますと北京、深圳、瀋陽、もひとつハルピンがあります。意外といえば意外です。そういえば、北部に住む、資源成金のような人たちは近くでブランド品を購入するところがなく、ハルピンあたりまで遠征してショッピングするという話がありましたが、そういう購買行動なのでしょうか。

 

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2.面積当たり売上高のランキング

 こちらは㎡当たりの販売効率です。トップは年間で78,029元(約132万円)なので、1か月換算だと11万円ということになります。ただし、このリストの中でもこの数字だけが突出しており、第10位の販売効率は41,935元(約71万円)なので、1か月換算だと約6万円程度になります。

 

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 日本のアウトレットと比べてみたいと思ったのですが、SCのデータしか見つけられなかったので、とりあえず日本ショッピングセンター協会が発表している2017年11月の単月の数字と見比べてみましょう。

 

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 中国のアウトレットは伸び盛りのところをリストアップしているので、日本のSCの中心地域大都市と比較してみましょう。坪効率が337千円、㎡に換算すると102千円となります。1で拾ったトップの数字とどっこいそっこいですね。アウトレットとSCで一応は業態が違うので単純比較はできないのでしょうが、結構中国のアウトレットもいい線行ってるような感じを受けます。しかし、売上高伸び率のランキングの第10位の数字だと日本のSCの周辺地域(144千円/3.3=43千円)より大きく、中都市よりもちょっと弱いくらいになります。何が何でもブランド品という人は街中や海外の専門店で購入するでしょうが、リーズナブルにブランド品という考え方の人はアウトレットを選択するでしょう。ブランド志向でありながらリーズナブルな買い物という選択肢、この伸び方を見る限り今後もまだ伸びていきそうですね。

2018年1月上海住宅価格

 久しぶりに上海の住宅価格(㎡当たり価格)についてみてみましょう。

 去年の10月から微妙ではありますが下がり続けています。マイナス幅は前月比です。

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 もうちょっと長い期間、1年で見てみましょう。ずっと上昇基調で、ようやく10月あたりから下がり始めていることがわかります。1月1日で昨年と比べますとなんだなんだで6.65%上がっています。

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 これはあくまで平均値ですので、地域別にみてみましょう。ここでは内環線、中環線、外環線、郊環線、上海界(上海の端)という区分で見ます。

どこもかしこも上がっており、当たり前ですが市中心に近いほど高くなっています。

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 上昇率を見ると市中心から最も遠い場所が最も高く、この1年で19%も上昇しています。それ以外の場所も6-9%上がっており、いくらなんでも上がりすぎと思っていたのはいつのことやら、いまだなお上がっているということになります。もっとも、冒頭に紹介したように、ここ何ヶ月かは下落基調にあります。

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 さすがに中心地域は価格が高すぎて、これからマイホームを購入する人は少々の通勤地獄を我慢して郊外で購入するしかないということでしょう。知り合いの誰かが家を買うなら今年がチャンスといってましたが、ここ数か月の価格下落を見ていっていたのでしょうか。ちなみにその知り合いは来年上がるといってました。さて、どうなるでしょうかね。

謹賀新年2018

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新春のお喜びを申し上げます

皆様おすこやかに新春をお迎えのことと存じます。

昨年は皆様のおかげでよい一年を過ごすことができました。大変ありがとうございました。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

株式会社TNCリサーチ&コンサルティング

拓知管理諮詢(上海)有限公司

代表 呉 明憲

ミニカラオケに行ってきました!

 ちょっと前に話題になった中国のミニカラオケ。何度も横目で見てきましたがついに行ってきました。以前にも紹介したことがあります(中国の1人カラオケはガラス張り)、外観はこんな感じです。

 

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 椅子が二つありますが、スペース的にはもう一人詰めれば入ることができます。でもまあ密室ですね。歌のリクエストは画面を操作するのですが、お金の決済はもちろん電子マネーです。コインをちまちま入れることなんてありません。料金体系はこちら。

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 曲数ではなくて時間制になってます。15分で25元(420円)、30分で45元(760円)、45分で60元(1010円)、60分で75元(1270円)、90分で90元(1520円)と、決して安くはありません。よく見ると一回で使い切ってしまわないといけないものなので、ちょっと長い時間を購入するのは難しいですねえ。だいたいショッピングモールの中に入っていることが多いので、ちょい飲みならぬチョイ歌いがニーズでしょうし、椅子も二つしかないのでさすがに90分ぶんを購入することはないでしょう。待ち合わせの時間調整なんかにいいかもそれないですね。

 

 さて、試しにチケットを購入する作業を進めたところ、ここまで来たら歌わないといけないでしょう。とりあえず熱唱しました。

 

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 購入時間分を消化すると終わりなのですが、ミニカラオケのサービスはこれにとどまりませ。なんと歌が自動的に録音されるのです。録音自体は特に目新しいサービスでもないのでしょうが、いつも間にか録音されておりました。録音した歌はコンクールに参加可能ということもあり、せっかくなので応募しておきました。1位になれば上海ディズニーランドのチケットがもらえます。発表はいよいよ明日からです!

 

中国のコンビニってどうよ?

 中国では無人コンビニが話題になったりしましたが、今日は中国コンビニ市場ンついてみていきましょう。

 2002年以降の市場規模はこんな感じです。2016年の市場規模は738億元、これは2002年と比べると5倍くらいになっています。

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 次にプレーヤーを見ていきましょう。市場シェアトップは美宜家、広東メインなので上海だと見かけることはありません。日本でおなじみのファミリーマートが6.9%、セブンイレブンが6.1%、ローソンが2.2%、3つ合わせると15.2%でだいたい6分の1くらいのシェアですね。

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 中国のコンビニは粗利が低いといわれています。ちょこっと調べたところ日本のコンビニだと粗利がだいたい30%くらいだそうです。下の表は紅旗というブランドのコンビニですが、これを見る限り、2016年度だと粗利は商品によって20%から27%くらいなので、20%強といったところでしょうか。

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 さて、今度は店舗当たりの日販を見ていきましょう。セブンイレブンが23千元、だいたい40万強でなんか思っている数字よりかなり少ないような感じがしますが、購買力平価で引き直しているとのこと。しかし日本の平均が17千元に対して中国は3714元。もうっちょっと大きな数字だと思っていたのですが、全国平均だとこんなもんなんですね。日本は中国の約4.6倍です。日本は24時間営業しているところが大半なのに対し、中国はまだ24時間営業の比率が高くないことも要因としてあると思いますが、それでも差は大きいですね。

 

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 上は日販の日中比較ですが、今度は従業員当たりの売上高という数値の比較です。これもかなり差が激しい。日本が996に対して中国の三江というブランドのコンビニはわずか76。店舗当たりの売上は日本が中国の4.6倍でしたが、従業員あたりだと13.1倍です。これは中国のコンビニの従業員数が多すぎるのか、日本のコンビニの従業員数が少なすぎるのか。これも24時間営業して店舗がどれだけあるのかに寄るかもしれないですが、24時間営業するとその分店員もいるでしょうし、やはり効率の問題なのでしょう。日本のコンビニのオペレーションがすさまじく効率化で着ているということなのでしょう。

 

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 おいている商品の違いを見ていきましょう。日本は生鮮食品の比率が30-40%に対して中国は15%程度。これは物流の関係でしょうか。そもそも中国だとしょぼいコンビニには生鮮食品を置いていないからなあ。

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 日本の3台コンビニの商品構造を見ていきましょう。どこもそんなに変わらないと思っていたのですが、ローソンの加工食品比率が飛びぬけて高いです。ファミリーマートは快餐(すぐに食べられるものということか)が特に低く、日配食品の比率が特に高いとなってますが、この二つを合わせると3ブランドとも似たようなものか。ローソンの非食品比率がわずか10%、そんなに食品が多かったっけ?

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 これと中国のコンビニ紅旗とを見比べてみましょう。食品は半分ちょっと、酒たばこの比率が結構高いですねえ。

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 さて、最後に直営店・加盟店の比率です。中国全体と日本の3大ブランドを比べたものです。中国は直営と加盟がほぼ半々、日本は圧倒的に加盟店が占めてます。中国は飲食店系もそうですが、こういう店舗系のものは直営店の比率が高いいです。フランチャイズ経営がまだ成熟しきってないからではないかと思います。フランチャイズに加盟したら必ずもうかると考えている人が多くて、儲からなかった場合にフランチャイズ料がしっかり徴収できなかったりとか、ルールをちゃんと守ってくれないとかいう問題も多いようで、それがフランチャイズ比率が日本語比べて低い要因の一つといえるでしょう。

 

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長蛇の列はサクラだった!!!

 店舗にたくさん人を並んでいる光景を見かけることがあります。それを見て思わず「なにを並んでいるのですか?」と並んでいる人に聞くことはありませんでしょうか。たくさん人が並んでいると一体何だろうと興味がわきますよね。実際私は聞いたことがあります。その時の答えは「読書会」だったのですが、読書会にあんなに人が並ぶのはあんまり理解できなかったなあ。こういうのに並ぶのが面倒で一度代わりに並んでくれる並び屋さんにお願いしたことがあります。ところがどっこい、並んでいる人はなんとサクラがたくさん混じっているそうな。

 

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 サクラがたくさん混じっているということで名前が挙がったのが喜茶と鮑師傅です。後者は知らないのですが、前者はよく聞く名前です。さて、サクラのからくりを見ていきましょう。

 

 サクラの手配をする会社というのがありまして、ここが人集めを行います。集められた人は指定の時間に現場に行き、まずは受付を行い、それから並ぶように指示されます。

 

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(受付の様子)

 

 集まった人数にもよりますが、何回か回して一日中行います。商品にもよりますが、物によっては購入した後店舗に返却して使いまわしします。売上にはならないわけですが、ぱっと見はとても繁盛しているように見えますよね。購入しようという消費者に対するアピールと、加盟してみようかという業者に対するアピールになります。これが消費者向け商品の場合。

 

  消費者向け以外にも、例えばビジネス系に発表会があり、普通にしていれば集まらないものをサクラをかき集めて会場を万人にするのです。ゲストとして投資家を呼び、会場が埋まっている様子を見せつけるというものです。

 

 日本でもサクラという言葉があるくらいなので、中国でも同じなんだなあと。ただ、このような動きに対して不正当競争、虚偽事実をでっちあげることにより消費者を誤解させる、ということで反不正当競争法、広告法、消費者権益保護法に反するという見方もあるようです。でも実際に店頭で購入までさせるとなかなかわかりづらいのではないかと。とはいうものの、あんまり極端だとその指導が入るみたいで、ばれてしまったお店の言い訳が、「ほかの店もやってたから」。あんまり行き過ぎるとこれだけのための通達が出るかもしれないですね。

味千ラーメンの今

今でこそいろんなラーメン屋がありますが、中国で日式ラーメンといえば真っ先に味千ラーメンといってもいいでしょう。今でこそかつての勢いは見られないものの、やはりあちこちで見かけます。

 

 かつての勢いは見られないと書きましたが、実際に売上高は減少減少基調にあります。ではなぜ落ち込んできたのでしょうか。私が一消費者としてみた場合、味千ラーメンはちょっと昔のお店という印象があります。極端な例で例えると中国の上島珈琲のような感じですね。中国のメディアで紹介されているのを見たところ、「新しい消費者への対応をしてこなかった」と指摘しています。楊は時代に合わせて動きをしてこなかったということなのでしょうか。具体的には、

①味千ラーメンは店舗デザイン、メニューやサービスとも新しい消費者のニーズについていかなかった。2011年ごろにはすでに落ち込みムードだったのだが、特に調整することもなかった。

②味千ラーメンの消費者は主に18-30歳に集中しており、日式ラーメンをちゅたいとしてメニューでポジショニングを築いてきたが、時代の流れの中で特段の調整を行わず、人件費抑制することでサービスレベルも低下、つれて消費者の満足度も低下。

③最も安いラーメンが23元、高いのだと40元、。大衆をターゲットにしている割には価格は高めで、価格とポジショニングに矛盾が生じてきている。

というような指摘です。③の価格に関して個人的に言いますと、今どきその辺の面屋さんでもちょっと具が入ると30元くらいすぐするので、20-30元だと特に高いと思わないような気はします。

 

 味千ラーメンも全く危機感を感じなかったわけでもないようで、2012年ごろからサブブランドを立ち上げています。ちょっと高めのだと和歌山、焼肉孫三郎、真ん中レベルで喜多蔵、面屋武蔵など。味千ラーメンはこれらよりもポジショニングとしては下のラインということです。これら以外にも味牛、東西焼といったサブブランドも出していますが、決して芳しいとは言えないでしょう。私も一度も行ったことがありませんし、ほとんどのサブブランドを見たことがありません。

 

 また味千ラーメン本体の話に戻りますが、人件費削減と書きましたが、一部従業員を兼職(アルバイト)に入れ替えたり、店舗面積はもともと150平方メートル以上だったのを80-120平方メートルを標準とするようになってきているとのこと。

 

 なんだかんだで知名度は抜群なので、復活することは十分あり得ると思うのですが、すっかりちょっと古臭いイメージがついてしまっているように思います。この古臭いイメージをどうやって打破していくのかが課題だとわかっているでしょうし、その動きを是非見てみたいと思いますね。