2020-03-03

コロナによる「非接触」のやり取りってめんどくさいなぁ!

 現在持分譲渡のお手伝いをしています。以前外国側が中国側の持分を買収する際に、双方当事者の本人確認を現地上海で行わなければならないというのがあり、その時はもろもろの事情で流れてしまったのですが、今回は中国側が外国側を買収する案件で、この本人確認に関しては中国側の本人確認だけでよいとのことでした。こんなのでいちいち日本側の社長がやってくるのもばかばかしいと思っていたので、これは助かります。

 最近はコロナ肺炎の影響もあり、なにかと「非接触」がキーワードとなっています。「非接触」とは人と人が接触しないということです。例えば、中国ではやりのフードデリバリーも今まではドアまで運んできてくれていたのですが、小区(団地Iに部外者が入ってくる手続きが面倒なこともあり、小区入り口の門に設置した棚に置いて帰るようになってきています。配達員と注文者が接触しない、だから「非接触」!また、バイク便も同じで、今まではオフィスのドアまで配達してくれていたのですが、これも同じくオフィスビルの1階に設置された棚に置くということで配達完了扱いとなっています。配達員と受取人が接触しないので「非接触」! 

 そして、役所の手続きも「非接触」をうたっています。うたってはいるのですが、実際に非接触、つまりネット申請にあたりシステム入力して進めようとしても、システムに不具合があるのか、なかなか進みません。結局従来通り役所まで行かなければならない羽目になります。現地に行くには面倒ですが、直接資料を細かい部分までチェックしてもらえるのでそれはそれで助かります。今回一番悩ましかったのは買収側の本人確認です。買収側当事者は上海におり、本人確認のために顔を出すというのは全く問題なのですが、一つ面倒な問題がありました。なんとこの役所、直近14日間に上海以外の都市に行ったことのある人は建物に入れてくれないのです。ということで、フェイストゥフェイスでの本人確認ができないのです。こういう場合のために動画での本人確認があるということだったのですが、なんとこのアプリが全く機能しなかった。本人はこの建物のそばにいるので、ちょっとトイレに行くとかコーヒーを買いに行くとかいう理由でその場を離れて見に行ってくれてもよさそうなものを、役所の方はそれをやってくれない。めんどくさいなぁ!で、結局どうなったかというと、署名真実性承諾書なるものを書くことになりました。これに署名するにあたり動画で意思確認を行います。この流れに関する説明書がこれです。

 そして、「私は誰々です。●●のために提出する書類に偽りはありません。」と話しているところと、この承諾書に署名しているところ動画撮影し、それを見せて納得してもらうという作業を行う羽目になりました。めんどくさいなぁ!

 非接触は確かに非接触なのですが、前々先進的でなくて、むしろめんどくさい!非接触ってめんどくさいなぁ!めんどくさいのですが、このシステム、制度が洗練されて、非接触が一般的になるのが完成形だと思いますし、そうなればなったでとても便利ではあります。コロナ肺炎がきっかけでこのようなことになっているわけですが、こうした環境変化があってそれ柔軟に対応していくというのは大事なことですよね。

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