2020-04-07

コロナで上海の賃料相場はどこまで影響を受けたのだろうか

 日本が緊急事態宣言を出そうというさなか、ここ中国では依然として厳しく管理しつつも、どうしても気が緩んでしまう自分がいます。なにせここ上海で新たに見つかる感染者は海外から上海にやって来た人が大半で、それ以外の新規感染者はほとんど出てきておらず、現在治療中の感染者は141人にとどまっていること、それと外出自粛生活も日本より先にスタートしており、約2か月半に達しており、自粛疲れによる気のゆるみも出てきてしまっています。気が緩んでしまうとはいうものの、街全体としてはそれなりに厳しく管理されていることにかわりはありません。

 さて、外出自粛がピークの頃、小区(日本でいう団地のようなもの)には住民しか入れないという方針がかなり徹底されていたこともあり、笑い話のようですが、引っ越し業者が入れず引っ越しできないという人が少なからずいました。引っ越しという形での人の流動ができないということで、賃料相場にも影響ができ来るのかと思うのですが、その推移のデータを見つけました。

1.面積当たり賃料

 3月の上海の賃料相場がですが、前月比微減の▲0.09%、平均賃料は92.01/㎡/月でした。この様子だと4月に盛り返すという雰囲気でもないようです。しかしこれでも10月と比べると+3.58%で、決して下がっていると言い切るほどの状況とは言えないでしょう。

3月上海租金情报出炉,你家在租金下跌的地方吗?

2.部屋タイプごと賃料相場

 3月の一室(1DKまたは1LDK)賃料相場は5,208.97元で前月比▲0.27%、二室(2DKまたは2LDK)の平均賃料は7,399.36元で前月比▲1.75%、三室(3DKまたは3LDK)の平均賃料は12,067.2元で前月比▲3.58%となっており、部屋数が多いほど下落幅が大きくなっております。これも1で紹介した面積当たり賃料と同じく、直近付は確かに下がっていますが、10月と比べると全然上がってます。高級物件も多いとはいえ、平均賃料でこの金額は決して安くない、というか結構高いですねえ。

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3.エリア別

 最も高いのは元盧湾区(現在は黄浦区に組み入れ)が最も高く161.54元/㎡/月、静安区が156.14元/㎡/月でぴたりとくっついています。最も低いのが金山区で37.32元/㎡/月、まあ、金山は遠いからねえ。でも崇明より低いとは思わなかった。しかし、盧湾区の月㎡当たり161.54元だと単純に100㎡で16,154元、しかもこの面積、建築面積なので100㎡は日本の感覚だと70-80㎡です。

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4.エリア別部屋数別

 エリア別部屋数別の数字も出ています。一部屋で最も高いのが静安区で平均8,463.52元(▲1.98%)、駐在員であれば家賃は会社持ちのところが多いので大丈夫でしょうが、そうでない一人暮らしでこんな金額のところにはなかなか住めないでしょう。二部屋だと最高は元盧湾区で平均15,591.42元(+10.5%)、なんと上昇に転じてます。三部屋も最高は元盧湾区で平均22,327.23元となってます。

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5.商圏別

 下表は商圏別の賃料ランキングです。トップは新天地の199.45元/㎡/月で前月比▲2.46%、時点が淮海中路で188.85元/㎡/月、パーセンテージはわかりませんが、前月比マイナスとなっています。

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 こんな状況なので賃料相場も影響を受けているのかと思っていたのですが、前月比でみるとマイナスでも、トレンドで見るとやはり上昇基調にあることがわかります。ここで紹介した金額はほとんどが平均の数値ですが、皆さんのお住まいはこれよりも上回っているかな?下回っているかな?

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