2020-06-02

1店舗の日販が750万円!おそるべし中国湖南のセブンイレブン!

 7-ELEVEN湖南省初の店舗が長沙にオープン。初日の売上がなんと50万元(約750万円)突破やって! 円じゃないよ!元ですよ! ありえません! 世界のセブンイレブンの単一店舗の日販記録です。

 そもそもコンビニの日販ってどれくらいなのでしょうか。まずは日本から見ていきましょう。

出所:Knight@中小企業診断士さんのnote

 セブンイレブンがトップで65.6万円です。いかにこの50万元という数値が尋常じゃない数字かお分かりいただけるかと思います。この店舗の所在するエリア一体の売上かとも思ったのですが、店舗面積は102㎡とあり、別にメガ店舗というわけでもないです。日本と中国だと事情が違うからでは?そういう見方当然ありますね。ということで、セブンイレブンではないとある日系のコンビニ事業に携わっていた知り合いに聞いて、返ってきたコメントがこれ。

中国の一般的なコンビニの日販は5,000-15,000元、北京のセブンでも数万元がいいところのはず。なので50万元は天文学的数字といえ、疑う人がいるのも無理はない。

 まあ納得できるコメントですね。しかし50万元って一体どんなペースで売り上げたのでしょう。1時間当たり平均が2.98万元とありましたので、ざっくり17時間開店していたことになります。 焼き鳥5,000串超、おにぎり3,000個超、スイーツ1,500個超、可可火山包というパンが600個超、これらが午後に全部売り切れたとのこと。 単純合計で1万個くらいなので、単純にするために平均単価10元とするとこれだけで10万元。これだけでも十分すごいです。 なんでも、3,500個の福袋の他、大量の买一送一、第二件半价、加1元多一件を行なったようです。 パン、おでんなどの食料品以外では雪肌粹(雪肌粋)が目玉商品として記載されていたようです。お店の様子はこんな感じ。

 すでにコンビニがあちこちにある日本ではこの高揚感はちょっと想像しづらいですね。何度も後楽園ホールにプロレス観戦に行ったことがありますが、後楽園ホール横にローソンがあり、興行開始前は結構混んでいてその状態がいつまでも続くようなイメージかと思ったのですが、とある方から コミックマーケット期間中の国際展示場駅前店の例を紹介いただきました。その時は社員込で50人くらいで 対応しているそうです。 コミケ前夜の国際展示場駅のコンビニでは、おにぎりを奥からびっしり並べてて、それでも追いつかないように思えるのですが、 店先に段ボールの「箱買い用」積み上げて、それで補ったりしたのでしょうか? というようなお話でした。そうですよねえ、オペレーションはパンパンになりますよねえ。オペレーションでいうと、中国の場合はキャッシュレスがかなり普及しており、現金決済比率が日本と比べてかなり低いので、レジ回りはその分時間短縮できたということも要因の一つではあるでしょうね。レジで現金じゃらじゃらだとどうしても時間がかかりますからねえ。

 あとは、そもそもたかだか102㎡の店舗で50万元売るって、どんだけ在庫を用意していたのという疑問もわきますね。コミケ会場って毎回のことですからかなり手厚く在庫を用意しておくというのはわかるのですが、今回のセブンイレブン長沙店はそもそも初出店で、現地の過去データはありません。そんな中でこれだけの在庫を用意するのはもし自分だったらなかなかできないなあと。失敗を恐れず、廃棄リスクを恐れず、 (宣伝広告費も相当突っ込んだと思われますが) 宣伝効果を優先して「えいや!」という気持ちで進めたのでしょう。

 これはこれで凄いのですが、実は昨年11月に福建省福州市でオープンしたセブンイレブンの店舗が日販41.8万元に達し、これが当時の世界一の記録とのこと。今回はこれを塗り替えたことになります。

 しかし、コンビニ未開の地だとまだまだこんなに高揚感のある出店ができるんですねえ。素直にびっくりです。

 おしまい。

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