2016-08-02

上海コンビニ業変遷~外資系がすっかり席巻

 まず下の表をご覧ください。2005年から2016年上半期までの上海のコンビニ業の売り上げや業態の変遷です。

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 この表から見て取れることとしては以下があげられます。

 (1)外資系コンビニ店舗比率が2005年には10%弱に過ぎなかったのが、直近では1/3強にまで上昇。

 (2)外資系コンビニの売上高比率が2005年には5%弱に過ぎなかったのが、直近では4割強にまで上昇。

 (3)外資系コンビニ店の加盟店比率が7.56ポイント上昇(52.82%→60.38%)

 (4)内資系コンビニ店の加盟店比率はほぼ横ばい(29.96%→28.21%)

 ファミリーマートは会社としては2004年4月に設立されており、その時点において3年以内に上海で300店舗、5年以内に中国国内で1000店舗と打ち上げていましたが、直近では上海市内では1019店舗、これは上海市内の店舗の比率としては21%を占め、売上高比率は32%にも達するとのこと。確かに上海だとファミリーマートは一番よく見かけますが、そんなに高いのか。

 加盟店の比率が外資系と内資系では大きく違います。外資は初期のころからフランチャイズを積極的に行ってきたのに対し、内資は直営からスタートし、フランチャイズ型への移行スピードが非常に遅く、今もなお直営比率が高い状況にあります。店舗数や売上高を見る限り、フランチャイズや加盟形態をとることが流れとして間違っていないと思うのですが、そうはなっていません。内資系コンビニに加盟して稼げると思う人が少ないためなり手がいないということなのでしょうか。

 売上高を見ますと、外資系コンビニは今では4割強を占めます。外資系の場合、たばこ販売の制限を受けるにもかかわらずこれだけの売上高を占めることができており、たばこ販売制限のハンディキャップも何のそのといえます。地場系のコンビニは残念な雰囲気なところも多く、また外資系コンビニ店舗比率も増えてきているので、普段の生活の中であえて地場系コンビニ店に入ろうという気にはなりません。外資系がコンビニ業界を引っ張っていくという流れには勝負がついた感じですね。

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