2008-09-20

《労働契約法実施条例》の気になった点

  このたびの《労働契約法実施条例》は基本的には特筆すべき点はないものと思う。《実施条例》なので不明確なところがより明確になるのを期待していたが、実際にはそれほど期待された内容とはなっていないといえるだろう。しかし、その中であえて気になった点を紹介してみよう。経済補償についてだ。もともとの《労働契約法》第四十六条では経済補償を支払うケースとして次の通りあげている。
(一)労働者が本法第三十八条の規定に従って労働契約を解除する場合。
(二)雇用単位が本法第三十六条の規定(雇用単位は労働者と協議一致により労働契約を解除することができる。)に従って労働者に労働契約解除を提出し且つ労働者と労働契約解除について協議一致した場合。
(三)雇用単位が本法第四十条の規定(下記のいずれかの状況にある場合、雇用単位は30日前までに書面形式で労働者本人に通知または労働者の一か月分の給与を余分に支払った後、労働契約を解除することができる。(一)労働者が罹患または業務によらず負傷し、規定の医療期間満了後も元の業務に従事することができず、雇用単位が別途手配する業務にも従事できない場合。(二)労働者が業務に堪えられず、研修または業務職位の調整を経てもやはり業務に堪えられない場合。(三)労働契約締結時に依拠していた客観的情況に重大な变化が発生し、労働契約を履行することができず、雇用単位と労働者の協議を経ても労働契約内容の変更についても協議の一致を見ることができない場合。)に従って労働契約を解除する場合。
(四)雇用単位が本法第四十一条第一項(企業破産法の規定に従い更正を行う場合)の規定に従って労働契約を解除する場合。
(五)雇用単位が労働契約で約定している条件を維持または引き上げて労働契約を継続し、労働者が継続に同意しない状況を除き、本法第四十四条第一項の規定(労働契約の期限満了の場合。)に従って固定期限労働契約を終止する場合。
(六)本法第四十四条第四項(雇用単位が法に依って破産宣告を受けた場合。)、第五項(雇用単位が解散、営業許可証の取消または閉鎖を命じられた場合。)の規定に従って労働契約を終止する場合。
(七)法律、行政法規で規定しているその他状況。

  労働契約の種類には労働契約は「固定期限労働契約」、「無固定期限労働契約」及び「一定の作業任務の完了を以って期限とする労働契約」に分かれが、上記の経済補償を支払うケースには、「一定の作業任務の完了を以って期限とする労働契約」に対して経済補償を支払う内容となっていなかった。そのため、経済補償を回避するケースとして私も「一定の作業任務の完了を以って期限とする労働契約」を紹介したことがある。しかしながら、今回の《労働契約法実施条例》をよーく読んでみると、第二十二条で「一定の業務完了を以って期限とする労働契約で任務の完了により終止する場合、雇用単位は労働契約法第四十七条の規定に従って労働者に経済補償を支払わなければならない。」と明記されており、完全にひっくり返るものとなっている。経済補償を回避する方法として「一定の作業任務の完了を以って期限とする労働契約」を考えていた企業にとっては「えっ?何で急にひっくり返るの?」という感じだろう。

関連記事