2008-11-16

中国内の外資銀行の流動性資金の状況が一段落

  新聞を見ていたところこんな記事を見つけた。これによると金融危機が発生して以降、中資銀行は中国内外資銀行(以下、外資銀行)との取引に対して厳しい姿勢で望んでおり、現在も依然として慎重な姿勢を崩していないものの、以前ほど厳しい状況ではなくなってきており、中国内外資銀行の流動性がタイトである状況も緩和されてきているようだ。

  リーマンブラザースが破綻して以降、中資銀行は外資銀行との取引を制限し始め、外資銀行に対する与信額を減らし、ある銀行にいたっては外資銀行との取引を完全に停止していたという。外資銀行は中国における経営基盤の関係もあり(当たり前だが)中資銀行と比べて預金の調達には限界があるため、銀行間市場のコール取引での調達依頼度が高い。しかしながら、中資銀行は金融危機以降コール市場で外資銀行に対して資金を放出したがらず、そのため外資銀行の流動性は非常にタイトであった。

  中国貨幣ネットというところが発表したデータによると、前期の外資銀行のコール市場での資金調達規模(調達と提供の差額で調達が上回る部分、以下同じ)は100-150億元を維持していたが、9月下旬以降はわずか20-30億元の規模にまで減少し、最低時は数億元程度しかなかった。しかしながら、このような状況は改善してきており、11月12日の銀行間市場のコール調達資金は31.2億元とその前の取引よりも9.95億元増加し、中資銀行の外資銀行に対する姿勢が軟化してきていることがうかがえる。

  しかしながら、中資銀行と外資銀行との取引が緩和されてきたのは1ヶ月以下の短期取引のうち、オーバーナイトと7日間の資金コール取引が主体であり、中長期の取引については中資銀行も依然として慎重な姿勢を崩しておらず、一部のリスク管理に厳格な銀行はなお全体的に慎重な姿勢を崩していない。

  とはいうものの中資銀行が姿勢を軟化させてきたことには間違いはなく、その原因として、米国金融危機が発生したとはいえ、さらに一段と悪化するような現象が見られていないこと、中国人民銀行が既に外資銀行に対して流動性支援をすることを承諾し、これが外資銀行に対する信用を促したことにあるといわれている。そして、おそらく外資銀行の流動性がタイトである状況は徐々にではあるがさらに緩和され、人民銀行としても外資銀行に対して更なる流動性支援を行う必要はなくなるだろうと見られている。

  ただし、以上はあくまで外資銀行という大枠の中の話であり、外資銀行の中でも個別銀行ごとに状況は異なるであろうから、普段付き合っている銀行が現在どのような状況にあるかはそれぞれ確認したほうがいいだろう。

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