2009-01-19

悲しき来料加工~来料加工の悲哀~

  ご存知のように今年より増値税政策が大幅に変更されている。大きな変更点としては固定資産購入に伴う仕入増値税控除が認められる点だ。一般的にはよい話だといえるが、輸入設備や国産設備で免税を受けることができていた企業にとっては関税負担は免除、増値税は負担、でも控除はできるということで、結果としてはそれほど代わらないだろう。ただし、キャッシュフロー的には負担が生じる。いったん納付して控除を受けるよりも最初から免除を受けたほうがキャッシュフローとして負担が小さいに決まっているからだ。しかしもっとも大変なのは来料加工企業だろう。

 そもそも来料加工は私が上海に駐在した2002年終わりごろの時点で既に低付加価値の産業は必要ないのに来料加工はその比重が高い、来料加工は中国の労働力と場所を利用するだけで技術が移転されない、といった来料加工不要論のような言い方が既に存在していたが、ついに来料加工にとって大ダメージとなる増値税改革が行われた。「加工貿易における外商が提供する無償貸与の輸入設備」が増値税免税の対象となくなるという点だ。来料加工の場合は控除できる増値税売上げがないので、設備導入に伴う増値税はまるまるそのままコスト負担になってしまう。そもそも低付加価値の産業が集まっている来料加工がこれではコストわれになってしまいかねない。来料加工廠の独資企業化があるころから流行り始めたが、そのような状況でもなお来料加工のほうが便利だということであえて独資企業化せずに今日まで来た企業も少なくない。とはいうものの、設備免税の受けられない来料加工は現実的には採算面からもその存続は難しいと思われ、今後はいままで来料加工のままいつずけた来料加工廠の独資企業化が加速していくことが予想される。

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