呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国を中心としたビジネスの最新情報を上海・東京・神戸を拠点に活動する株式会社 TNCリサーチ&コンサルティングの呉明憲が紹介します。

中国における無印良品の競合・類似プレーヤー

 日本で中国の消費者事情について話すと必ず出て来る銘柄の一つとして無印良品があります。そして、中国において無印良品が少し不調なのはなぜなのか、これも最近はほぼ必ず聞かれます。いろんな原因があるかと思うのですが、そのうちの一つとして消費者の選択肢が増えた、つまり似たようなお店が増えたというのがあるのではないかとよく言われます。ここではそのよく似たお店について紹介します。

 

1.网易严选 http://you.163.com/

 まずはサイトから。wangyi

 実験的にだと思うのですが、杭州や武漢に実店舗もあります。

wangyishop

 

2.名创优品 http://www.miniso.cn/

 ここはもうおなじみでしょう。ユニクロっぽいロゴにダイソーをパクった名前のなんとなく無印っぽい店舗。

miniso

 

 日本テイストを売りにしており、日本にもお店があります。日本ブランドと勘違いしている人もいるでしょう。

minisoshop

 

3.淘宝心选 https://good.tmall.com/

 いつのまにかタオパオにもこんなサイトが。

taobao

 

 杭州に実店舗があります。

taobaoshop2

taobaoshop

 

4.京东京选 https://mall.jd.com/index-1000003230.html

 JDもいつの間にかこんなことを。

jd

 これは北京の店舗。店舗数もあんまりないようなので、実験的にやっているのではないかと。

jdshop

 

5.NOME

以上の他にチャイナウォッチャーの間で話題のNOMEというブランドがあります。なぜか二つありまして。

 

(1)诺米设计(广州)有限公司 http://www.nome.com.cn/

 これがサイト。 nome1

 こっちが店舗。右側のポスターに移っているのはスウェーデンのデザイナーとのこと。立ち位置としてはメイソーの三宅さんという日本人と同じような建付けかと思います。

 店舗は広東省を中心に上海にも展開しています。ここの株主は名創優品(メイソー)でして、サブブランドとして立ち上げたブランドといえます。コンセプトは同じですね。日本ブランドに見せかけたメイソー、スウェーデンブランドに見せかけたNOMEです。

nome1shop

 

(2)广州诺米品牌管理有限公司 http://www.nome.cn/  www.nome.com 

 こちらがサイト。

nome2site

 こちらの店舗は広東省主体ですね。出資者は複数おりますが、香港の投資会社が入ってますが、基本的には中国系かと。

Nome22 

 この二つ、ロゴが同じように見えるのですが、よーく見ると後者のほうはOの上に曲線が入っており、前者のほうはそれがありません。なのでこの二社、もめているようです。記録を調べてみますと、メイソーとの間で名誉権なるもので争ってい他か争っているかのようで、他にもたくさん訴訟を抱えています。いろんなことを振り切って突き進んでいるのでしょう。これだけそっくりなロゴの二つの会社、これからどうなっていくのでしょうか。無印のことを書いていたつもりがなぜかNOMEで締めることになってしまいました。要は無印はこういったプレイヤーとこれからも戦っていかないといかんということです。

中国の宅配ボックス、果たして儲けは出ているのだろうか

 中国でそんなに普及しないだろうと思っていたものとして宅配ボックスがあります。そもそもネット通販で購入した商品を会社宛に届ける人が多く、会社宛だと誰かしら受け取ることのできる人がいるので、再配達ニーズも多くありません。日本の場合、会社勤めの人がネット通販商品を会社に届けてもらうのは公私混同ということで問題になるケースが多いと聞いてます。また、中国所在の日系企業においても同じく公私混同という考え方の下、ネット通販商品の会社受け取りを問題視するところが多いように聞いてます。しかし、一般的には問題視する会社も多くないので、多くの人が会社受け取りをしていましたが、宅配ボックスの普及とともに自宅付近の宅配ボックスで受け取る人も増えてきたかと思います。

 

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 消費者にとってはとても便利な子の宅配ボックス、気が付くとあっという間に普及してしまいました。ボックスに入れられてしまうと受け取り拒否できないというデメリットがあり、これに対する不満を言う人もいますが、全体的に考えた場合やはり便利です。

 

 さて、この宅配ボックスについて一体だれが運営しているのかと時々聞かれます。もっとも初めに宅配ボックスを作ったのは中国郵政でこれが2010年です。知らんかった。その後ネット販売の成長とともに速递易、中集e栈、云贵といったところが2012-2014年に設立。結構前からあったようですが、知らんかった。今では10数社があり、ボックス自体は25万セット、毎日の処理件数は1100万件に達しています。会社携帯で参入しているということで、気になるのが儲かっているのかという点です。我々消費者からすると、受け取りにあたって費用は発生していないので、宅配ボックス会社は消費者以外のどこかから代金を受け取っているはずです。では、宅配ボックス事業に関する収支についてみてみましょう。

 

 まずはコストから。宅配ボックスのサイズは250×195×50センチで12000元ほど、さらに設置、運営費用を含めると初期投資で4万元程度必要になります。毎年のコストが8,000-10,000元(内ボックスの減価償却コストが4,000-5,000元)、小区(住宅団地)に入るための費用が3,000元、電気代やメンテナンス費用が1,000元程度。宅配ボックス場所使用料の最も高いところでいうと8,000元に達しているところもあるとのこと。これに対して収入は一回の使用に突き0.4元程度。1ボックスがざっと100ほどあるとして、1日1回転とすると1日40元、1か月で約1,200元、年間だと約14,000元の収入となりますが、これだととてもペイすることが難しそうに思います。実際に多くの宅配ボックスの収支はマイナスとなっており、受け取りの暗証番号確認画面に広告を入れたり、スマートフォンでの通知画面にもプッシュ広告を入れたり、何とか収支を取ろうとしていますが、果たしてどこまでもうけが出ていることやら。私の住むエリアにあるのは豊巣という宅配ボックスですが、これは宅配便最大手の順風の関連会社のようで、他の宅配便会社にも使用を開放しておりますが、自社だけのことを考えた場合、ボックスを設けることによって再配達コストを抑えることが一番の目的なのかもしれんですね。せっかくの便利なサービスなので消費者としてはぜひ継続してもらいたいところです。

ファーウェイはかわいそうという見方 

 ファーウェイのCFOがカナダで逮捕されたのはさんざんメディアで報道されているのでこれを読むくらいの人であればおおよそどのようなことで逮捕につながったかはすでにご存じではないかと思います。直接的な理由は「対イラン経済制裁を回避する金融取引に関与した疑い」ということで、しかも過去に虚偽説明を行っていたということなので、これに関しては言い逃れは難しいのかもしれません。これをきっかけにそもそもファーウェイ製品って大丈夫なのかという議論が出てきており、要するに安全保障上果たして大丈夫なのかというのが問題点として挙げられている。おそらく多くの人は中国政府の息のかかった企業だから、製品に変な仕掛けをして機密情報を吸い上げようとしているという見方に対してあまり疑いを持たず、中国政府はもちろんのこと、ファーウェイもけしからんと考えている人も多いでしょう。

 

 これに関して個人的に思ったことがあります。「対イラン経済制裁を回避する金融取引に関与した疑い」は横に置いておくとして、果たしてファーウェイという会社が自らの意思で機密情報を吸い上げるような仕掛けをするものなのでしょうか。ファーウェイという会社は過去にいろんなパクリ的なことをやってきた今までのし上がったという見方もあります。本当にゼロから生み出されるイノベーションもあろうかと思いますが、イノベーションというのは多かれ少なかれパクリをベースにしていたり、ベースとなる技術に応用を加えて新たなものを作り出すことにより生まれる、つまりパクリ的に生まれるケースも多いのではないでしょうか。実際に使えるものがどれだけあるのかというのは大事なポイントではありますが、さはさりながら、2017年の特許国際出願件数でファーウェイが世界で断トツトップの4024件、そしてファーウエイがアップルから取得した特許ライセンスが98件なのに対し、アップルがファーウエイから取得したライセンスがその8倍近い769件と圧倒的に上回り、いまやファーウエイがアップルから特許料を受け取る側に転じています。売上高の10%以上を研究開発費に投じた結果がこれなのではないかと思います。そうであるからこそ一民間企業のファーウェイが安全保障上の問題を抱えた製品を世界中に流通させることの目的が今一つ明確ではないように思うのです。ということは、メディアで報道されているように、ファーウェイ製品に安全保障上の問題があるということは、ファーウェイ自らの意思ではなく、やはり中国政府による指示があったとしてもおかしくないように思います。そしてもし仮にここで書くように中国政府の指示により安全保障上問題のある製品を流通させたのだとすれば、これってファーウェイにとって悲劇ではないでしょうか。やりたくもないことをやらされ、挙句の果てには他国から安全保障上の問題ありということで取引が排除される、本来ものすごく力のある企業なのに、やりたくないことをさせられ、それが発覚したことがきっかけで力のある企業であるにもかかわらず、海外で勝負できない会社にさせられてしまう、ひょっとすると潰れてしまうかもしれない。こう考えると、ファーウェイにとっては今回の出来事は単なる悲劇であるようにしか思えないのです。そもそも中国企業が政府から何かを頼まれ、それを断るというのはその後の事業展開を考えると、現実的な選択肢としてはありえないでしょう。ちょっとファーウェイをかばう立場に寄りすぎかなと思っていたら、なんでもCFOのおじいさんが共産党のちょっとした人だったそうな。事業拡大するためにはこういう人脈って必要なのかなあ。そうであるなら持ちつ持たれつといったところか。

 

 安全保障上の問題に関しては悲劇ではあると思うのですが、CFO逮捕につながった「対イラン経済制裁を回避する金融取引に関与した疑い」はまた別の問題であると思います。これが事実であればファーウェイも儲けを目の前にして欲の皮が突っ張り、やってはいけないことをやってしまった、会社としては注意してしかるべき取引をどうして止められなかったのかという問題に変わってきます。わかっててやっていたとしても同じで、やはりこれが法的に問題であるということであればやはりストップをかけることのできるシステム、仕組みが必要だったのではないかと思います。そう言う意味で、ファーウェイの社内コンプライアンス体制も問題だったのではないかと。もちろん、アメリカが中国狙い撃ち策の一環としてやってきたことであったとすれば避けがたかったのかもしれませんが、少なくとも相手に狙い移されるようなネタを提供してしまったという点で、ファーウェイはミスってしまったといえるのではないでしょうか。

 

 最後に、個人的非常に興味があることとしてこのCFOは中国旅券4通、香港旅券3通を保有しているとのことですが、どうやって取得したのか、それぞれの旅券にどのような違いがあるのか、非常に興味があります。誰か教えてくださーい!

越境EC政策が緩和とともに期限延長、2019年よりスタート

 越境ECの政策、具体的には越境輸入小売ECの政策が短期間の期限を設けられ、期限到来の都度更新されてきていたのですが、今年末期限だったのがさらに継続されることになりました。来年からのスタートですが、単純な継続ではなく、次の4点がポイントとしてあげられます。

 

(1)初回輸入のための許可文書、登録、備案(届出)までもが不要に

 初回輸入のための許可文書、登録、備案(届出)までもが不要になり、個人の持ち込みと同じレベルでの管理となります。それまでは、化粧品、粉ミルク、医療機器、特殊食品(保健食品、特殊医学用途配合食品等を含む)に対しては面倒な手続きがあったわけですが、これがなくなるということです。

 

(2)政策の適用エリアを拡大

 政策の適用範囲を従来の天津、上海、杭州、寧波、鄭州、広州、深圳、重慶、福州、平潭、合肥、成都、大連、青島、蘇州の15都市から、北京、瀋陽、南京、武漢、西安、厦門等を追加して合計22の新設越境Eコマース総合試験区を設ける都市にまで拡大します。

 非試点都市の直接購入輸入業務は関連政策に従って実行されるとのこと。

 

(3)優遇政策を享受できる商品範囲を人気のあるものについて63品目を追加。

 越境EC小売輸入リスト内の商品は限度額内ゼロ関税、輸入環節増値税及び消費税が法定課税額の70%で徴収するというベースに下で、さらにこれを適用する商品の範囲を拡大します。63品目を追加するとのことですが、具体的に何かは今のところ分かりません。判明次第修正追記します。

 

(4)一回当たり購入限度額を2000元を5000元、年間限度額を2万元から2.6万元に引き上げ。

 日本円ベースでいうと約10万円の年間枠が増加します。個人ベースではこれで十分でしょうし、そもそも日用品類が人気の日本商品を好む一般の人にとってこのレベルで十分でしょう。

 

 これはこれで緩和といえますが、一方で来年からスタートする電子商務法に対して警戒する見方もあります。電子商務法ではネット販売する人は原則としてすべて経営者としての登記を要求しており、これがくそまじめに適用されると代理購入ビジネスへの影響は少なくないといわれています。代理購入とは関係ないところで越境ECで購入する人にとってはあんまり変わりがないとは思いますが、商品を売る側としては今回の緩和策よりも、電子商務法に依る代理購入減少の方の影響が大きいかもしれませんね。

 代理購入の減少は空港での取り締まりがどこまで厳しくなるのかによるところがあり、9月末あたりに上海の空港で厳しく取り締まられ、かなりの税金を払わされた人が出たというような報道もありましたし、知人でもたかだか自分が使うためのiPhone一台を持ち込んだだけで900元も税金を払わされた人がいましたが、個人的には10月も11月も特に荷物検査されることもなく通過できていますし、チェックされた人も見ませんでしたので、継続的に厳しく検査するというよりは気の向いた時だけ検査するという、昔と変わらないといえば変わらないのが現状ではないかと。ただし、どこかの気まぐれで厳しくチェックし始めることもありますし、代理購入する人からするとその動きが気になるところでしょう。

ofoに続き電動シェアサイクルの享骑出行でも保証金返却が遅延

 多忙と体調不良のためなかなかかけず久しぶりの投稿になります。

 シェアサイクルのofoの経営危機がここ最近話題になっています。保証金がなかなか返ってこないとか、サプライヤーが代金を回収できないとか、破産するんじゃないとか。もともと私もofoのアカウントは持っていたのですが、このままじゃ保証金が返ってこないのではないかと思い、チャージを使い切った段階で解約申請し、ほどなく保証金が返ってきました。ひょっとするとスムーズに保証金が返してもらえる最後のタイミングだったのかもしれません。

 

 同じような話が緑の電動シェアサイクル享骑出行で起こっています。オレンジのモバイクや黄色のofoよりも台数も少ないし、駐輪場所もある程度限られているので乗ったことがない人も多いのではないかと思いますが、存在くらいは知っているのではないでしょうか。

 

キャプチャ

 

 この緑の電動シェアサイクル、これもofoに負けず劣らず不良車両が多く、電池不足はしょうがないとして、電池がたんまりあるのに動かない、座席が変な角度になってしまっていて普通に座ることができない、というのが多く、一度あったのは乗り始めて初めて気づくのですが、なんと前も後ろもブレーキが利かない等のもありました。その時は両足を地面に擦り付けて、フットブレーキ全開で無理やり止めました。あと、アプリの反応も悪く、返却したいのにアプリが反応してくれず返却できず、何時間もたってからようやく返却できたなんて言うのもありました。こんな状況なので、チャージを使い切ったら保証金299元を返却してもらおうと思っていたところ、ここでもofoと同じく保証金がなかなか返却されないという状況にあるようです。保証金返却申請をすると、いちおうは7-15営業日以内に帰ってくることになっているのですが、この期間内に帰ってこないという事態が散見しているようです。これに対して、オフィスまで行って直談判すると帰ってくるという話が出てきています。単純に面倒くさいですよねえ。遠方に住む人であればなおさらです。ところがなんとこれをビジネスにする人が出ていて、どういうことかというと、保証金を返却してほしい人から手数料をもらい、代わりに享骑出行のオフィスまで行って保証金返却手続きをしてくるというものです。もちろん、一人だけのためだと割が合わないので、何口も受け付けてから行くと思うのですが、ある程度まとまったアカウント数だと確かにちょっとした小遣い稼ぎにはなります。もし自分で返金申請して規定期間内に帰ってこないようであれば頼んでみようかなあと思います。

 

 しかし、あれだけ話題を振りまいたシェアサイクル事業、採算面ではどこも黒字化していないはずで、バックに大資本がついているところだけが何とか生きている状況かと。ofoも享骑出行も今の体制では時間の問題かも。

今一度自社商標の登録状況を確認しよう!

 昨年あたりから弊社にも知的財産に関係する相談が増えてきています。有名どころでもこの問題に苦しめられている企業がいます。例えば、無印良品がそうです。現地報道によりますと、北京棉田紡織品有限公司なる会社が株式会社良品計画と無印良品(上海)有限公司を商標権侵害で争い勝訴したという記事が出ています。

 

 判決によりますと、「無印良品」商標は海南南華実業貿易公司が24類(綿織物、タオル、シーツ、枕カバー、布団カバー等の商品)で登録したものであり、その後北京棉田紡織品有限公司に譲渡され、同社が北京無印(北京無印良品投資有限公司という北京棉田紡織品有限公司の子会社)に中国での商標権独占使用権を与え、長期にわたって使用してきたとのこと。そして、北京棉田紡織品有限公司の持つブランドであるNatural Millは消費者からは日本の無印良品の代替品とみなされてきたとのこと。ちなみにNatural Millの看板を掲げている店舗はこんな感じです。なんだかなあ。

 

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 悪意があるようにしか思えないのですが。

 

 株式会社良品計画は2001年に商標登録に対して異議を申し立てたのですが、複数回にわたって差し戻されています。2012年には異議を申し立てた商標について中国最高人民法院が商標登録を取り消ししないとの裁定を下しています。このため、今回の裁判において人民法院は、2005年に上なってようやく上海に法人を設立した日本無印良品は北京棉田紡織品有限公司の持つ商標権を侵害したものと判断し、日本無印良品に対して62万元の賠償を命じたのです。つまり、この24類の商標に関して、日本無印良品は中国では使用することができないという結果が出てしまったのであります。なお、商標は大分類として2桁の数字があり、それのさらに細かいものとして4桁の類似群というものがありますが、類似群馬で見た場合、株式会社良品計画が有している商標もあります。

 

 では、良品計画は中国の商標権に関して果たして無策であったのでしょうか。調べるときりがなくなるので、ここでは「无印良品」の文字商標についてみることにします。

 

 「无印良品」という文字商標は、認められなかったケースも含めると214個出願されています。もっとも古いものは盛能投資有限公司という会社が1994年2月に申請しておりますが、すでに期限が到来してしまっており、期限更新はされておりません。その次が杭州無印良品服飾有限公司により1998年9月に出願申請が出されましたが不受理、そして1998年12月に瀋陽太舜企業管理顧問有限公司が出願申請しましたが、これも今では無効となってしまっています。その次が株式会社良品计画で1999年11月と12月で9つの分類で出願申請をしています。そういう意味では、株式会社良品計画も早い段階から動いていたといえるでしょう。このころに出願申請したものに限定して言いますと、期限到来後継続しなかったものも多く、今でも有効なのが3類・25類・35類の3類です。

 

 今回の争いの相手となった北京棉田紡織品有限公司についてみますと、今回の報道では24類が取り上げられていますが、これを2000年4月に出願申請をしています。北京棉田紡織品有限公司の最近の動きを見ますと、今年3月にまた24類で出願申請をしており、出願は受理され、これから審査に入ろうという段階にあります。同社は昨年8月と12月にも24類で大量に出願申請しています。類似群を増やして申請したのでしょう。株式会社良品计画も昨年12月に24類で出願申請を提出しているのですが、今年9月に差し戻されてしまっています。北京棉田紡織品有限公司の動きに影響されたことは間違いないでしょう。

 

 株式会社良品计画が24類の出願を行っていなかったのかというとそういうわけではなく、ちゃんと出願申請を過去に出しておりますが、類似群で押さえ切れなかったものがあるということでしょう。現時点において不足しているものを埋め合わせるべく出願申請中受理待ちのものもありますが、今後どうなるかはわかりませんが、あまり楽観することはできないように思います。

 

 さて、先願主義という考え方がベースになっているので、一度商標登録されてしまうとなかなか取り戻すことはできません。それゆえ、商標権というのは非常に大事に扱うべき、意識すべきものであるといえます。先日もとある会社が中国進出について相談に来られたのですが、商標権について話題になり、その場で調べたところなんと中国のパートナー企業が無断でその会社のロゴの商標出願申請をしていることがわかってしまいました。知らない仲ではないので、このようなことをするのであれば少なくとも何かしら一言言ってくるべきところ、知らない間に出願申請されたようです。親しき仲にも礼儀ありといいますが、礼儀云々の問題ではなく、そもそも黙って進められていることが問題なのであります。こんな事例もありますので、中国にすでに進出している企業、これから進出しようとしている企業は、いまいちど自社の商標の中国における状況を確認しておく必要があると思います。まったく中国市場に関心がない場合でも、自社のロゴが知らない間に登録されてしまうのは不愉快なはず。こないだ紹介したかに道楽のようなケースもきっと不愉快に感じているはずだと思います。一番よくないのは心配だけして、紋々とだけして何もしないことですよ。ですので、やはり確認くらいはしたほうがいいでしょう。

最新版給与指導ガイドライン

 2018年も残すところ後3か月弱。今この段階で少なくとも全国15省市で2018年企業給与指導ガイドラインが発表されております。

 

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 毎年のように発表されている企業給与指導ガイドラインですが、ここで二点はっきりさせておく必要があります。

 

 まず一つ目として、給与指導ガイドラインは必ずしも企業が必ず給与をこのガイドライン通りにあげなければならないというものではないということです。これはあくまで意見であり、指導であり、強制力はないのです。とはいうものの、こういう具体的な数値が示されている以上、給与に関する交渉、特に団体交渉の場合はこれを持ち出して交渉がスタートすることは十分にあり得る話だと思います。

 

 もう一点ですが、仮に給与を上げるにしても、当然のことですが、企業の業績や体力により、上げ幅は異なるという点です。地方によってガイドライン数値が異なるのはこれも背景の一つといえるでしょう。

 

 景気が低迷してなかなか休養が上がらない環境の中で、国が給与上昇率に意見するならまだしも、今はそういう環境でもないでしょうし、いつも思うのですが、企業からすると大きなお世話的なガイドラインといえるでしょう。でもまあ、出てしまったものはしょうがないですし、それなりに従業員も知っている情報なので、お互いがこの数値を認識しつつ交渉するということになるでしょう。

南京でかに道楽のパクリ店が続々開店中

 ツイッターで見つけたのですが、かに道楽のパクリ店が、南京市で続々開店中だそうです。

 

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 これは南京の話ですが、そもそもかに道楽という名前、中国でどこまで使われているのかを調べてみました。

 

 まずは会社名から調べたところ、こんなにありました。

 1.蟹道楽(北京)餐飲管理有限公司(2010年7月設立)

 2.江蘇蟹道楽餐飲管理有限公司(2017年11月設立)

 3.海安蟹道楽餐庁(2016年7月設立)

 4.哈爾濱市南崗区卿鮨蟹道楽餐庁哈爾濱大街店(2018年8月設立)

 5.蟹道楽餐飲管理(南京)有限公司(2018年2月設立)(2の子会社)

 6.蟹道楽餐飲管理(上海)有限公司(2010年5月設立)(1の関連会社)

 7.南京市秦淮区蟹道楽日本料理店(2016年9月設立)

 

 ざっとこれだけありました。これら7つのうち、2016年以降に設立されたのが5社もあります。南京で増加中とのことですが、おそらく2と5が中心なのではないかと思います。会社名も取られてしまうと、もし日本の蟹道楽が中国でやりたいとなったとしても「蟹道楽」を屋号とすることは難しくなります。

 

 なまえは進出していない以上取られても致し方ない部分がありますが、今度は商標についてみていきましょう。図形商標は調べるのが大変なので、「蟹道楽」という文字商標だけ調べてみました。

 

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  上から時期の新しい順に並んでいますが、現状を確認したところ、

 1:出願登録申請が出されており受理待ち

 2:出願登録申請が出されており受理待ち

 3:実質審査待ち

 4:差戻し

 5:登録済み

 6:実質審査待ち(差し戻し)

 7:登録済み

 8:差戻しにより失効

 9:登録済み

 

 受理待ちの1と2は「飲食サービスの提供、臨時の宿泊」の分類で申請しています。実質審査待ちの3も「飲食サービスの提供、臨時の宿泊」の分類で申請しています。登録済みである5は「農業、園芸、林業製品及び他の類に属しない穀物、家畜、新鮮な果物及び野菜、種、草花、動物飼料、麦芽」で登録しており、7は「食肉、魚、家禽肉及び野鳥、野獣の肉、肉エキス、漬物、冷凍、乾燥処理及び調理をした果物び野菜 、ゼリー、ジャム、蜜漬け又は砂糖漬けの果物、卵、ミルク及び乳製品、食用油及び食用油脂」の分類で登録しています。そして、9の日本のかに道楽が登録済みの内容を見ますと、「広告、事務の経営、事務の管理、事務サービス」という分類で登録しています。もっとも古い時期に出願申請しているのでそれはいいのですが、なぜ飲食の分類で出願申請せず、このような分類で出願申請したのか。個人的には理解できません。何か意図があったんですかねえ。登録済みであるか否かは別とすると、他者は結構飲食の分類で申請しており、これってかに道楽が飲食店であることを分かってやっていると思うのですよ。

 

 南京で増えているということなので、今年2月に設立された蟹道楽餐飲管理(南京)有限公司の商標出願状況を見ると、特に何も出願していないようでした。そしてこの親会社の江蘇蟹道楽餐飲管理有限公司、2017年11月に設立された会社ですが、この会社は二つ出願申請を出しています。

 

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 「櫻花蟹道楽」と「蟹匠蟹道楽」ですか。今年3月に出願申請が提出されており、ふたつとも実質審査待ち状態ですね。なんか、いろいろとやられているなあ。

 

 既に取られていたり、拒絶されたいたりしているものがあり、今からどこまで手を打てるのかという問題はありますが、当事者のかに道楽がこの問題を気にするのであればなにかしら動いたほうがいいでしょう。

日中キャッシュレス決済料率比較

 日本のキャッシュレス比率が他国対比低いとよく言われています。電子マネーだけがキャッシュレス決済ではないですし、クレジットカードや交通系プリペイドカードは日本ではかなり普及していると思うのですが、キャッシュレス比率の他国との比較を見てみましょう。

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出所:経済産業省

 

  確かに日本のキャッシュレス比率は18.4%と低い。これは認めざるを得ません。しかし、クレジットカードや交通系プリペイドカードがこれだけ普及しているのにキャッシュレス比率が2割を切っているって、何がここまで低くさせているのでしょう。

 

キャプチャ

出所:経済産業省

 

 この表を見ると、日本のキャッシュレスのメインはクレジットカードであることがわかりますが、これと交通系プリペイドカード併せて2割弱に過ぎないのですね。そして、韓国のクレジットカード比率が高い!他の国は思った以上にデビットカードの比率が高い!

 

 さて、このブログは中国関連情報を配信しているブログなので、中国のキャッシュレスについて改めてみてみましょう。よく、中国でキャッシュレスが普及したのはやれ偽札が多いからだなどと言われたりしますが、手数料率が低いことが大きな要素であるかと思っています。日本との比較をするために、まず日本のキャッシュレス決済の受取側の手数料率を見てみましょう。ネットサーフィンで適当に見つけてきました。

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 だいたい3%強ですね。結構しますねえ。次に中国を見てみましょう。中国は《国家発展改革委 中国人民銀行:銀行カード決済手数料価格決定構造の改善に関する通知》(発改価格[2016]557号)という通達で料率が決められています。

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 ちょっと料率体系が複雑ですが、単純に全部足し算をしてもさすがに3%まではいきません。なので、日本と比べると大分低い料率といえます。そして、いまや中国のキャッシュレスに代名詞ともいえるアリペイとWechatpayの料率はこんな感じ。

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 これは中国国内の料率で、日本で中国人向けサービスとして提供されているこれら二種類の決済手数料はここまで安くはなく、日本のキャッシュレス手数料よりもやや低く設定されていると聞いています。お店側からすると日本人にクレジットカードで決済されるよりも、中国人に電子決済されるほうが取られる手数料は少なくて済むというメリットがありますね。

 しかし、中国との比較だけで見ると、日本のキャッシュレス決済手数料は高いなあ。既存プレーヤーからすると新たなプレーヤーが低料率で入って来られると儲からなくなるので、何とかして既得権益を死守しようとしているのだと思います。しかしLINE Payなんかも決済手数料0でやり始めたりしており、既得権益者からすると迷惑極まりない動きでしょう。こういう動きを通じて決済手数料が下がっていくといいなあ。日本では現金以外お断りのお店が少なからずありますが、決済手数料負担を回避したいことによるのだと思います。決済手数料が下がることで現金以外お断りのお店が減っていくと消費者としても助かるし、お店の人も助かると思うのだけどなあ。

日本・中国・台湾の配車アプリ比較

 日本でライドシェア( 相乗り)サービスが禁止されていることについて「こんなばかな国がいまだにあるということが、僕には信じられない」というような発言が以前ありましたが。しかし、全世界的に見た場合、ライドシェアが受け入れられていない国がないわけではありません。中国ではライドシェアは乗り合いという概念では犯罪が発生した関係もあり、非タクシー事業者の配車アプリと呼ぶべきですが、このサービスはすでに日常化しており、今やなくては困る存在となっています。日本では一部タクシー事業者が配車アプリを始めてますね。どこまで普及しているのでしょうか。日中タクシーに乗りたいと思った時に拾いにくい印象もなく、使おうという発想になったことがありません。みんながタクシーに乗りたがる時間帯に乗りたい場面が来た時に初めて使いたいと思うようになるかと思います。そして、台湾でも非タクシー事業者が乗客を乗せることは日本と同じく禁止という考え方で、でもタクシー配車アプリは存在します。これも日本と同じですね。日本のことはさておき、中国の非タクシー配車アプリと台湾のタクシー配車アプリの違いについてみていきましょう。

 

 中国の場合、乗りたい人が目的地を入力し、リクエストすると早い者勝ちでそのリクエストの応札する運転手の情報が来ます。こんな感じです。

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 車の車種、色、運転手の苗字等が表示され、これを通じて運転手とやり取りすることができます。もしこの車が気に入らない場合、これをキャンセルして改めてリクエストすることになります。

 

 では、台湾の呼叫小黄という配車車アプリを見てみましょう。黄色という文字がついているのは、台湾のタクシーはほとんどが黄色いボディーをしていることから来ているのだと思います。さて、アプリの利用方法ですが、目的地を入力するところまでは中国と同じです。すると出て来るのがこの画面です。

 

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 配車リクエストを受けたいという運転手のリストが現れてきます。乗客はその運転手が乗車位置からどの程度離れているのか、運転手の評点なんかを確認することができます。普通の間隔だとより近くを走っている、より評点の高いタクシーを選択しますよね。選択した運転手のacceptという表示をタッチすることで配車が確定します。

 

 単純に言うと、中国の配車は運転手が早い者勝ちでで注文を取り、乗客側の選択はそれを受け入れるかキャンセルしてリクエストしなおすかになります。しかし、いったん運転手が注文を取った場合、キャンセルしてまた注文しなおすというのも面倒なので、普通はそのままその運転手が来るのを待つことになるでしょう。一方で、台湾の配車は運転手の早い者勝ちではなく、運転手は名乗りを上げることまでしかできません。乗客は名乗りを上げた運転手に対して指名する形になります。後者のほうは乗客側に選択肢があるということで、乗客側のほうが強い立場にあるといえ、運転手側は表示される評点を上げるためにも常日頃のサービスの蓄積がより求められるといえます。利用したことがないのですが、日本のジャパンタクシーの配車アプリは運転手の早い者勝ちのタイプでしょうか?調べたところ迎車料金がかかる場合がありますとのこと、ちょっとそこは残念。中国も台湾もそういう費用は発生しないですからね。

 

 配車アプリも色々と考え方の違いが垣間見えてなかなか面白いですね。